
こんにちは。仏壇屋3代目のこうすけです!
仏壇じまいとは、家族やお寺と相談し、供養を済ませてから仏壇を手放すことです。ただ捨てるだけではなく、仏壇の一部を手のひらサイズのミニ仏壇に作り直して、手を合わせる場所を残す方法もあります。結壇では引き取り・供養・作り直し・納品まで一括で対応しています。
この記事でわかること:
- 仏壇じまいとは何か(墓じまいや仏壇処分との違い)
- 仏壇じまいのやり方4ステップ(家族への相談・供養・中身の整理・引き取り)
- 仏壇じまいのお布施の目安と渡し方(お布施1万〜5万円程度が目安・自社調べ)
- 仏壇じまいの費用の目安(総額3〜10万円程度が一般的な相場)
- 「捨てたくない」人向けに、仏壇の一部を手のひらサイズに作り直して残す選択肢
仏壇を手放す必要に迫られているものの、「ただ捨てるのは気が引ける」「何から始めればいいかわからない」「親族やお寺とどう相談すればいいか」と感じている方に向けた記事です。
【早わかり】仏壇じまいの要点
- 仏壇じまいとは、仏壇を整理して手放し、継承者を立てない状態にすること。「仏壇処分(物を手放す行為)」より広く、供養や相談を含む区切り全体を指します。
- やり方は「家族・親族への相談」「菩提寺の確認と供養」「位牌・過去帳・中身の整理」「仏壇本体の引き取り・処分」の4ステップ。「魂抜き」「閉眼供養」という言葉を使わない宗派もあるため、正式な進め方は菩提寺に確認すると確実です。
- お布施の目安は1万〜5万円程度(自社調べ)。お寺に来ていただく場合は御車代・御膳料として数千円〜1万円程度(自社調べ)を添えることもあります。
- 費用の目安は総額3〜10万円程度(お布施+引き取り費用)。あくまで相場で寺院・地域・サイズにより変わります。
- 捨てたくない場合は、仏壇の一部を手のひらサイズのミニ仏壇に作り直して、手を合わせる場所を残す方法もあります。結壇では供養を済ませてから作り直します。
仏壇じまいのゴールは、仏壇を手放して区切りをつけるか、手を合わせる場所を小さく残すかの2通りです。
▶ 手放すなら: 結壇の仏壇処分(全宗派の供養に対応)
▶ 残すなら: 仏壇の一部を手のひらサイズにリメイク
稲垣 亘佑いながき こうすけ
創業60年の仏壇製造会社の3代目です。仏壇の一部分をそのまま活用し、手のひらサイズの仏壇に生まれ変わらせる結壇(ゆいだん)というサービスをやっています。大切な仏壇の想いと歴史を受け継ぐお手伝いをさせていただきます。
仏壇じまいとは何か(仏壇処分との違い)

仏壇じまいとは、仏壇を整理して手放し、継承者を立てない状態にすることです。引き継ぐ人がいない、住まいが変わる、といった事情で行われます。
「仏壇処分」が仏壇という「物」を手放す行為を指すのに対し、仏壇じまいは供養や親族・お寺との相談を含めた一連の区切りを指す言葉として使われることが多いです。墓じまい(お墓を撤去して更地に戻し、遺骨を別の場所に移すこと)に合わせて行われることもありますが、墓じまいをしたからといって必ず仏壇じまいが必要になるわけではありません。自宅で手を合わせる場を残す選択もあります。
仏壇じまいを考えるきっかけは、主に次のような生活の変化です。
- 実家の取り壊しや空き家になることへの対応
- 引っ越しや住み替えで大型の仏壇が置けなくなった
- 親が高齢になり、管理する人がいなくなった
- 親が介護施設へ入居し、仏壇を見る人がいなくなった
- 遺品整理の一環で仏壇をどうするか決める必要が出た
仏壇じまいのやり方4ステップ

仏壇じまいの仕方(やり方)は、家族への相談、供養、中身の整理、仏壇本体の引き取りの順で進めるのが基本です。先に供養を済ませ、そのあとに処分や移動へ進む点を押さえておくと迷いません。
実家の仏壇を片付ける方は、手放す前に「引き継ぐ」「小さく残す」という道もあわせて検討しておくと、後から悔いを残しにくくなります。選択肢の比べ方は実家の仏壇をどうするか(引き継ぐ・小さく残す・手放す)で整理しています。
1. 家族・親族に相談する
- 時期の目安: 仏壇じまいを考え始めたら、何より先に
- 誰に相談するか: 同居の家族、兄弟姉妹、親戚の中で仏壇に関わってきた人
最初に家族や親族へ相談します。仏壇は家族みんなで故人やご先祖さまを祀ってきた場所だからこそ、一人で決めずに丁寧に向き合いたいところです。独断で進めると、後でトラブルになりやすいという面もあります。誰がどのように関わってきたかを共有し、合意を取ってから動けば、あとで「聞いていない」と言われる心配も減ります。誰から声をかけるとよいかは仏壇じまいを親戚・兄弟に相談する順番で詳しく書いています。
2. 菩提寺の確認と供養を依頼する
- 時期の目安: 家族の合意がとれたら早めに。お盆やお彼岸などお寺が忙しい時期は日程が取りにくいことがあります
- 誰に頼むか: 菩提寺の僧侶。菩提寺がなければ、僧侶を手配してくれる仏壇店や、供養まで手配するサービス
次に菩提寺(ぼだいじ=先祖代々のお墓や供養をお願いしているお寺)の有無を確認し、供養を依頼します。閉眼供養(へいがんくよう=仏壇や位牌に宿った魂を僧侶の読経で抜く儀式。「魂抜き」「性根抜き」とも呼びます)を行い、仏壇を「物」として手放せる状態にするという考え方が一般的です。菩提寺がない場合は、僧侶を手配してくれる仏壇店や業者、供養まで手配してくれるサービスを利用する方法があります。
宗派によって考え方が異なり、「魂抜き」「閉眼供養」という言葉を使わない宗派もあります。ご自身の宗派の正式な進め方は、菩提寺に確認すると確実です。宗派ごとの進め方については、浄土真宗の仏壇処分の進め方もまとめています。
3. 位牌・過去帳・中身を整理する
- 時期の目安: 供養の前後。引き取りの日までに済ませる
- 誰がするか: 家族。引き取りを頼む場合は、当日に業者と一緒に最終確認する
供養の前後に、仏壇の中身を確認・整理します。位牌・過去帳(かこちょう=故人の戒名や没年月日を記した帳面)・遺影・仏具などを、残すもの・供養するもの・処分するものに分けます。引き出しや裏側に現金・通帳・形見などが残っていないか必ず確認してください。家族だけでは見落としが出やすいので、引き取りを頼む場合は当日に業者と一緒にもう一度確かめます。何がどこに入っているかは仏壇の中身一覧と整理の順番が参考になります。
供養(魂抜き・性根抜き)を終えたあとの取り扱いには、次のような選択肢があります。
- 本尊: 僧侶に引き取ってもらう / 業者に仏壇と一緒に引き取ってもらう
- 位牌: 僧侶に引き取ってもらい位牌堂などに安置する / 業者に仏壇と一緒に引き取ってもらう
- 過去帳: 僧侶に引き取ってもらう / 家族の記録として手元に残す / 業者に仏壇と一緒に引き取ってもらう
4. 仏壇本体を引き取り・処分する
- 時期の目安: 供養と中身の整理が済んでから
- 誰に頼むか: 仏壇処分の専門業者、仏壇・仏具店、不用品回収業者、または自治体の粗大ごみ
最後に仏壇本体を手放します。供養を済ませた仏壇は家具と同じように扱ってよいという考え方が一般的で、業者の引き取り、自治体の粗大ごみ、仏具店への依頼など複数の方法から選べます。大型の仏壇は搬出に人手が要るため、運び出しの手配も早めに考えておきましょう。それぞれの方法の違いは仏壇処分の方法5つと費用相場で比べています。
業者に引き取りを依頼する場合は、事前に次の準備をしておくと当日あわてずに済みます。
- 一度下見に来てもらう
- 仏壇の寸法を正確に測って伝えておく
- 仏間の写真と、仏間から玄関・車両までの経路の写真を共有しておく
仏壇じまいのお布施はいくら?渡し方と相場

仏壇じまいで菩提寺に供養をお願いする場合、お布施は1万〜5万円程度が目安です(自社調べ)。お寺から自宅に来ていただくときは、御車代(おくるまだい)として、また会食を用意しない場合は御膳料(おぜんりょう)として、それぞれ数千円〜1万円程度(自社調べ)を別に包むことがあります。
金額は宗派・寺院・地域によって異なります。お寺に「お気持ちで結構です」と言われて迷う場合は、上の目安を参考にしながら、菩提寺に直接たずねても失礼にはあたりません。
渡し方の基本は次のとおりです。
- 包み: 白無地の封筒か奉書紙に入れ、表書きは「御布施」とする
- 渡すタイミング: 供養の前のご挨拶のときか、読経が終わってお礼を伝えるとき
- 渡し方: 袱紗(ふくさ)やお盆にのせ、僧侶から文字が読める向きで差し出す
- 御車代・御膳料: お布施とは別の封筒に分けて、同じタイミングで渡す
包み方や表書きの細かな作法も含めて、閉眼供養(魂抜き)のお布施の相場と渡し方で詳しく解説しています。
仏壇じまいの費用の目安と内訳
仏壇じまいの費用は、供養のお布施と引き取り費用を合わせて総額3〜10万円程度を見ておくと、見積もりを比べるときの基準になります。あくまで一般的な相場で、寺院・地域・仏壇のサイズによって変わります。内訳の詳しい見方や総額の例は、仏壇じまいの費用相場と内訳(総額例つき)にまとめています。
費用の内訳は、おおむね次のとおりです。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 閉眼供養(魂抜き)のお布施 | 1万〜5万円程度(自社調べ)。寺院や地域で差があります |
| 御車代・御膳料 | 数千円〜1万円程度(自社調べ) |
| 仏壇本体の処分(自治体の粗大ごみ) | 数百円〜2,000円程度(自治体により異なる) |
| 仏壇本体の引き取り(業者に依頼) | 1万円〜数万円程度(依頼先・サイズにより異なる・自社調べ) |
自治体の粗大ごみで出す場合は手数料が最も安く済みますが、事前申込・処理券の購入・指定場所への運び出しが自分で必要です。また「廃棄物」として扱われる点に心理的な抵抗を感じる方も少なくありません。
お布施・運び出し・処分を別々に手配すると、連絡先が3つに分かれます。結壇の仏壇処分なら、引き取りから提携寺院での供養までを一度の申し込みでまとめられ、供養後に仏壇の一部を写真立てにしてお返しします。
仏壇じまいの方法を比較する

仏壇じまいには複数の方法があり、費用・供養の有無・手間・心理的な抵抗感が異なります。下の表で比較ポイントを整理しました。
| 方法 | 費用の目安 | 供養 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 菩提寺に依頼 | お布施1万〜5万円程度(供養・自社調べ) | あり(自宗派の正式な作法) | 自宗派の作法で供養してもらえ、檀家関係も保てる。本体の引き取りまで対応してもらえるのは極めて稀で、処分は別途手配が基本 |
| 仏壇・仏具店に依頼 | 数万円〜(供養込みプランあり) | 店経由で僧侶を手配可 | 供養の手配から引き取りまで一括。買い替え時に割引も |
| 不用品回収・遺品整理業者 | 1万〜4万円程度(自社調べ) | 別途手配が必要なことが多い | 他の遺品とまとめて処分可。供養(僧侶手配)の可否は業者によって異なる |
| 自治体の粗大ごみ | 数百円〜2,000円程度(自治体により異なる) | なし(自分で別途手配) | 最も安い。要事前申込・運び出し。廃棄物として処理 |
| 結壇(手のひらサイズに作り直す) | 118,000円〜(税込)+引き取り費用(地域別) | あり(提携寺院で供養・証明書発行・魂抜き費用込み) | 引き取り→供養→手のひらサイズに作り直し→納品まで一括。捨てずに残せる |
※結壇以外の費用は一般的な相場です。地域・サイズ・宗派で変動します。結壇の料金は2026年6月時点の公式料金ページに基づきます。
依頼先ごとの向き不向きは、仏壇処分をどこに頼むか、依頼先6つの比較でさらに細かく比べています。
費用を抑えるために、供養だけお寺に頼み、運び出しと粗大ごみの申し込みを自分で行う方もいます。この場合は仏壇の重さや搬出経路、扉や引き出しの外し方まで自分で段取りする必要があります。進め方は仏壇じまいを自分でする手順と注意点を参考にしてください。
捨てずに手のひらサイズで残すという選択肢
「ただ捨てるのは忍びない」という方のなかでも、元の大きな仏壇にこだわるより、手を合わせる場所が残れば十分という方には、仏壇の一部を手のひらサイズに作り直す方法が合っています。結壇は、引き取った仏壇の扉・装飾・木材などを使い、ミニ仏壇に作り直すサービスです。
結壇は静岡県静岡市の仏壇店(有限会社稲垣塗装所、1967年創業)が2024年に始めたサービスで、処分予定の仏壇を手のひらサイズにリノベーションする点が特徴です。引き取り・供養・製作・納品までを一括で対応します。
- 提携寺院(清養寺・静岡県藤枝市)でひとつひとつ魂抜きの儀式(供養)を行う
- 供養後、使用した木材で「世界に1つの供養証明書」を作成・提供
- コースは梅(部分リノベーション・118,000円〜)・竹(フルリノベーション・168,000円〜)・松(オリジナルオーダー・298,000円〜)から選べる(いずれも税込)
- 大型の仏壇を複数のミニ仏壇に分け、兄弟・親族でシェアすることも可能
仏壇のリメイクを手がける業者はもともと少なく、一般的にはオーダーメイドで料金がわかりにくいうえ、相場は30万〜100万円程度、納期は3ヶ月〜半年程度が目安です(自社調べ)。結壇はコースをパッケージ化しているため、手のひらサイズの梅なら118,000円〜(税込)+引き取り費用で供養込み、納期は約2〜3ヶ月です。
引き取りは全国に対応しており、引き取り費用は地域別です(静岡県18,000円・関東28,000円など)。魂抜き(供養)の費用は料金に含まれています。家具のように置ける小さな仏壇への買い替えなど、ほかの小さくする方法と比べたい方は仏壇を小さくする3つの方法と費用もご覧ください。サービスの流れや実際に利用した方の声は、公式サイトで確認できます。
- サービスの詳細・流れ: 結壇のサービスページ
- 料金の詳細: ご利用料金
- 実際に利用した方の声: お客様の声
こんな人におすすめ / おすすめしない人
仏壇の一部を手のひらサイズに作り直す仏壇じまいは、すべての人に合うわけではありません。判断の目安を整理します。
こんな人におすすめです。
- 仏壇を処分したいが、ただ捨てるのは気が引ける
- 引っ越しや住み替えで大型の仏壇は置けないが、手を合わせる場は残したい
- 供養をきちんとしたうえで手放したい
- 大型の仏壇を兄弟・親族で分けて、それぞれの家で祀りたい
一方、こんな人にはおすすめしません。
- とにかく費用を最優先で抑えたい(自治体の粗大ごみが最安です)
- 残すものは一切なく、供養も省いて即日処分したい
- 仏壇を継承して今後も従来どおりの形で祀る予定がある
仏壇じまいの関連ガイド
仏壇じまいの各段階で迷いやすいところを、テーマ別にまとめました。
進め方
費用
気持ちと家族
仏壇じまいを誰かに相談したい方へ
菩提寺がない、実家が遠い、家族の意見がまとまらない。どの段階でも、状況を伺って処分と残す方法の両方をご案内します。
よくある質問(FAQ)
Q. 仏壇じまいのあと、手を合わせる場所はどうすればよいですか?
位牌や遺影を棚の上などに置いて手を合わせる方もいれば、小さな仏壇に買い替える方もいます。元の仏壇の一部を手のひらサイズに作り直せば、長年手を合わせてきた仏壇の面影を残すこともできます。どの形にするかは、ご家族で相談して決めるとよいでしょう。
Q. 仏壇じまいに供養は必ず必要ですか?
法律上の義務はありません。手放す前に閉眼供養(魂抜き)を行う考え方が一般的ですが、宗派によって考え方が異なり、この言葉自体を使わない宗派もあります。ご先祖さまへの感謝を伝えて気持ちの区切りをつけるために行う方も多いです。
Q. 菩提寺がない場合はどうすればよいですか?
僧侶を手配してくれる仏壇店や、供養から引き取りまで手配するサービスを利用する方法があります。結壇では提携寺院の僧侶が供養を行い、希望に応じて菩提寺への連絡もサポートしています。
Q. 位牌や過去帳も一緒に処分してよいですか?
位牌や過去帳は故人の記録に直接かかわるため、残すか供養するかを家族で相談して決めると、後から悔いが残りにくくなります。新しい位牌に作り直したり、ミニ仏壇に納めて残す方法もあります。
Q. 仏壇じまいをする日取りに決まりはありますか?
大安・仏滅などの六曜は仏教とは関係がないため、日取りにこだわる必要はないという考え方が一般的です。実際には、お寺と家族の都合が合う日を優先して決める方がほとんどです。気になる場合は菩提寺に相談してみてください。
Q. 仏壇じまいの前に仏壇を掃除したほうがよいですか?
決まりはありません。ただ、長年手を合わせてきた感謝を込めて、ほこりを払ったり仏具を拭いたりしてから送り出す方もいます。掃除をしながら中を確かめると、引き出しの奥の書類や形見に気づくきっかけにもなります。