
こんにちは。仏壇屋3代目のこうすけです!
実家の仏壇は、家族への相談と閉眼供養(魂抜き)を済ませたうえで手放すのが一般的です。そして処分だけが答えではなく、仏壇の一部を活かして手のひらサイズに作り直し、受け継ぐという方法もあります。
親が亡くなった、介護施設に入った、実家を売却・解体することになった。そんなとき、最後まで残るのが仏壇です。この記事では、実家の仏壇をどうするか迷っている方に向けて、判断に必要なことを順番にお話しします。
この記事でわかること
- 実家の仏壇を処分する前に確認したいこと(供養と家族の合意)
- 処分方法ごとの費用の目安と選び方
- 実家の解体・売却が決まっているときの手順と段取り
- 遠方に住んでいる場合の手配のしかた
- 捨てずに小さく作り直して受け継ぐ方法
【早わかり】実家の仏壇の処分の要点
- 閉眼供養(魂抜き)のお布施の目安は1万〜5万円程度(自社調べ)
- 自治体の粗大ごみなら数百円〜2,000円程度(自治体により異なる)。ただし供養は別に手配が必要
- 不用品回収・遺品整理業者は1万〜4万円程度(自社調べ)。供養に対応できるかは業者ごとに異なる
- 結壇では全国一律・サイズ別8,800円〜79,800円(税込)で仏壇を引き取ります(当日は立ち会いのみで完了)
- 捨てたくない場合、結壇では仏壇の一部を活かした手のひらサイズへの作り直しが118,000円〜(税込・魂抜きの費用込み)
想定している読者は、実家じまいに直面した50〜60代の方です。実家じまいとは、親が住まなくなった実家を片付けて、売却や解体などで手放すことを指します。自分の代で仏壇を引き継ぐかどうかを初めて考える、という方がほとんどだと思いますので、前提から丁寧に説明していきます。
稲垣 亘佑いながき こうすけ
創業60年の仏壇製造会社の3代目です。仏壇の一部分をそのまま活用し、手のひらサイズの仏壇に生まれ変わらせる結壇(ゆいだん)というサービスをやっています。大切な仏壇の想いと歴史を受け継ぐお手伝いをさせていただきます。
実家の仏壇は勝手に処分していい?先に確認したいこと

法律のうえでは、仏壇の処分に許可や届け出は要りません。ただ、閉眼供養(魂抜き)と家族への相談というふたつの準備を済ませてから手放すのが基本です。
悩んでいるのはあなただけではありません。総務省の住宅・土地統計調査(令和5年)では、全国の空き家は899万戸と過去最多になりました。実家じまいと仏壇の問題は、いまや誰にでも起こる身近な課題です。
供養(魂抜き)を済ませてから手放すのが一般的
閉眼供養(へいげんくよう)とは、仏壇から魂を抜くための儀式のことです。「魂抜き」とも呼ばれ、これを済ませてから手放す方が多くいらっしゃいます。ご先祖さまへの感謝を伝え、気持ちに区切りをつけるための節目になるからです。
宗派によって考え方が異なり、「魂抜き」「閉眼供養」という言葉を使わない宗派もあります。ご自身の宗派の正式な進め方は、菩提寺に確認すると確実です。菩提寺(ぼだいじ)とは、先祖代々のお墓や法要をお願いしてきたお寺のことを指します。
お布施の目安は1万〜5万円程度(自社調べ)です。実家まで来ていただく場合は、御車代・御膳料として数千円〜1万円程度(自社調べ)を別に包むことがあります。
家族への相談は「誰に・いつ・何を」で考える
相談すべき相手は、兄弟姉妹に加えて、仏壇を長く守ってきた家族や、実家と付き合いの深い親戚です。タイミングは、実家の売却や解体の方針が出た段階が目安になります。処分の直前になってからでは、取れる選択肢が狭まってしまうためです。
話し合う内容は、次の4点を押さえておくと進めやすくなります。
- 仏壇を引き継ぐ人がいるか(そのままのサイズで置ける家があるか)
- 供養をどうするか(菩提寺に頼むか、業者に手配を任せるか)
- 位牌や過去帳など、中身の行き先をどうするか
- 費用を誰がどう負担するか
こうした相談は、後のもめごとを避けるためだけにするものではありません。仏壇は家族みんなのご先祖さまをまつってきた場所です。だからこそ、全員で丁寧に向き合って決めたいというのが、当店がいつもお客さまにお伝えしていることです。
なお、仏壇や位牌は、通常の相続財産とは別に「受け継ぐ人」を決めて引き継ぐものと扱われています。相続の手続きと重なる場合は、司法書士や弁護士といった専門家の力を借りるのも一つの方法です。
実家の仏壇の処分方法と費用の目安【比較表】

処分の方法は主に4つで、費用は数百円から数万円まで幅があります。違いが出るのは「供養まで任せられるか」と「搬出を任せられるか」の2点です。
| 方法 | 費用の目安 | 供養(僧侶手配) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 自治体の粗大ごみ | 数百円〜2,000円程度(自治体により異なる) | なし(別途手配) | 最も安い。搬出は自力。解体を求める自治体もある |
| 仏壇店・仏具店の引き取り | 小型1万〜2万円程度・大型は数万円程度(自社調べ) | 手配を頼める店もある | 仏壇の扱いに慣れている。店舗により料金の幅が大きい |
| 不用品回収・遺品整理業者 | 1万〜4万円程度(自社調べ) | 業者により異なる(要確認) | 実家全体の片付けと同時に依頼できる |
| 結壇の処分サービス | 全国一律8,800円〜79,800円(税込・サイズ別) | 対応(仏壇供養22,000円・お布施不要) | 当日は立ち会いのみ。仏壇の一部を写真立てにして返却 |
| 結壇のリメイク(残す方法) | 118,000円〜(税込)+地域別の引き取り費 | 魂抜きの費用込み | 手のひらサイズに作り直して受け継ぐ。納期約2〜3ヶ月 |
自治体の粗大ごみに出す
費用を最優先するなら粗大ごみが一番です。数百円〜2,000円程度(自治体により異なる)で、事前申込制の自治体が多くなっています。
ただし供養は含まれないため、必要なら先に菩提寺などへ依頼します。搬出も自分で行うことになりますし、自治体によっては「原型が分からないように解体してから出す」よう案内している場合もあります。位牌や過去帳などの中身は、必ずすべて取り出してから出してください。
仏壇店・仏具店に引き取ってもらう
仏壇の扱いに慣れた店に任せたい方には、仏壇店の引き取りが合っています。費用は小型で1万〜2万円程度、大型は数万円程度(自社調べ)ですが、店舗によって幅が大きいのが実情です。
供養の段取りごと相談できる店もあります。ただし、閉眼供養を執り行うのは寺院・僧侶であり、店はあくまで手配役です。依頼の際は、僧侶の手配まで含まれているかを確認しましょう。
不用品回収・遺品整理業者に依頼する
実家を丸ごと片付けるタイミングなら、遺品整理業者にまとめて頼むと手間が省けます。仏壇の処分費用は1万〜4万円程度(自社調べ)が目安です。
注意したいのは、供養への対応が業者によってまちまちな点です。僧侶の手配に対応しているかどうか、見積もりの段階で必ず確認してください。
結壇の処分サービスに任せる
結壇では、仏壇の処分を全国一律・サイズ別の料金で承っています。3辺合計150cmまで8,800円、400cmまで79,800円(いずれも税込)で、全国対応です(一部地域を除く)。
仏壇供養(22,000円)を追加すると、提携寺院(静岡県藤枝市・清養寺)が全宗派に対応して執り行い、お布施は不要です。料金には引き取り・運送・搬出・供養代が含まれ、吊り下げなどの特殊作業を除いて追加料金はかかりません。また、仏壇の一部から作った写真立てと、供養完了の証である「祈りの証」プレートをお返ししています。お手元に届くのは供養から約1〜2ヶ月後です。詳しくはサービス紹介ページをご覧ください。
実家の仏壇を処分する流れ5ステップ

順番はいつも「先に供養、そのあとに搬出・処分」です。実家の解体や売却の日程が決まっている場合ほど、仏壇の段取りから先に動くことが大切です。
ステップ1:家族と方針を決める
前の章でお話しした「誰に・いつ・何を」に沿って、引き継ぐか手放すかの方針を決めます。ここが決まれば、あとの段取りは一本道です。
ステップ2:閉眼供養(魂抜き)を依頼する
菩提寺がある場合は、まず菩提寺に連絡します。長く実家とお付き合いのあったお寺に節目を伝えることが、ご先祖さまへの筋を通すことにもつながるからです。
菩提寺がない場合は、僧侶手配サービスを利用する方法があります。費用は3万〜5万円程度(自社調べ)で、お布施や御車代込みの定額制が多く見られます。供養込みの処分業者にまとめて任せる方法もあります。
ステップ3:仏壇の中身を確認する
仏壇の引き出しには、位牌・過去帳のほか、現金や通帳、家の権利証が入っていることが珍しくありません。実家となると、家族も中身を把握しきれていないものです。
事前にひととおり確認したうえで、業者に依頼する場合は引き取り当日にもう一度、業者と一緒に最終確認をする流れにしておくと見落としを防げます。自分で粗大ごみに出す場合は、責任を持ってすべて取り出してください。
ステップ4:処分方法を決めて見積もりを取る
比較のポイントは、供養(僧侶手配)の可否、搬出まで任せられるか、追加料金の条件の3つです。あわせて、仏壇の3辺(高さ・幅・奥行き)の合計を測って伝え、仏間から玄関・車両までの経路が分かる写真を共有しておくと、見積もりも当日の作業もスムーズに進みます。
ステップ5:搬出・処分(当日)
当日は搬出に立ち会い、中身の最終確認を済ませたら引き渡しです。供養やお焚き上げの完了報告があるかどうかは業者によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
解体・売却が決まっているときの段取り
解体業者は仏壇を他の家財と同じようには扱えず、事前に運び出しておくよう求められるケースがほとんどです。売却の場合も、家財をすべて出してから引き渡すのが基本になります。
実家じまいでは、家全体の片付けに気を取られて仏壇が後回しになりがちです。供養の日程調整には時間がかかることもあるため、引き渡し日から逆算して、余裕を持って動き始めてください。
遠方に住んでいる場合の進め方

実家が遠方でも、写真と採寸のやり取りを済ませておけば、あとは当日の立ち会いだけで手放すところまで進められます。何度も帰省する必要はありません。
- 帰省のタイミングで、仏壇の3辺合計の寸法と全体写真、搬出経路の写真を撮っておく
- 業者を選ぶときは「当日は立ち会いだけで済むか」を確認する
- 供養も一緒に頼めるかを確認し、別々に手配する手間を減らす
結壇では、搬出作業は提携の配送業者が担当するため、当日は立ち会いのみで完了します。処分料金は全国一律なので、実家がどこにあっても見積もりで迷うことがありません。3辺合計120cm(宅配便でいう120サイズ)までの小さな仏壇であれば、郵送での処分(一律4,800円・送料別)にも対応しています。
後ほど紹介するリメイクも、引き取りは全国対応です(引き取り費は地域別で、静岡18,000円から北海道51,000円まで)。「自分は行けないので近くの親族に立ち会いを頼みたい」といった個別のご事情も、できる限り一緒に方法を考えますので、まずはお気軽にご相談ください。
実家の仏壇を「小さくして受け継ぐ」という選択肢

実家の仏壇は、処分するか、そのまま自宅へ移すかの二択ではありません。仏壇の一部を活かして手のひらサイズに作り直し、今の住まいで受け継ぐという方法があります。
その前に、一度立ち止まって考えてみてほしいことがあります。「捨てたくない」という気持ちの中身です。親の面影が宿る仏壇というモノ自体を残したいのか、それとも手を合わせる対象が暮らしの中に残れば十分なのか。前者ならこれからお話しするリメイクが、後者なら供養をしたうえでの処分が合っています。
リメイクという方法はまだあまり知られていない
仏壇のリメイクを手がける業者は少なく、職人不足で対応できる店はさらに減っています。手法は大きく2系統です。ダウンサイジングとは、大きな仏壇を小さな仏壇に作り直す方法のことです。仏壇洗濯(せんたく)とは、元の形を活かして洗浄・塗り直しできれいにする方法のことで、金仏壇に多く用いられます。
結壇ではこの2系統からさらに踏み込み、手のひらサイズまで小さくすること、そして1つの仏壇から複数個を作って家族で分けることをお受けしています。実家の仏壇はひとつでも、兄弟それぞれの家に形見として置ける。実家じまいの場面と特に相性の良い方法だと、私は考えています。
費用と納期の目安
一般的なリメイク業者はオーダーメイド型で、費用は30万〜100万円程度(自社調べ)、納期は3ヶ月〜半年程度が目安です。また、作り直しの前に魂抜き(供養)を行うかどうかは業者によって異なるため、依頼先を比べるときはこの点も確認したいポイントです。
結壇では料金をパッケージ化しており、一部を活かす梅コースが四角型118,000円(税込)から、納期は約2〜3ヶ月です。引き取り費は先ほどの地域別料金が別途かかりますが、魂抜きの費用は料金に含まれています。提携寺院で魂抜きを済ませてから、職人が製作に入ります。
2つ以上のご注文では、2つ目以降が30,000円引きになります。兄弟で分け合う場合の負担を少しでも軽くしたいという考えからです。コースの詳細はご利用料金のページにまとめています。
どの部分を残すかは相談しながら決める
新しい仏壇に活かすのは、扉や彫刻、長く使い込まれた木材といった部分です。「この彫りを残したい」「扉の格子が好きだった」といったご要望を、職人が伺いながら一緒に決めていきます。
公式サイトのお客様の声には、親の介護をきっかけに実家を取り壊すことになり、亡きお母さまの仏壇を竹コースでリメイクしてマンションに置いたA.M様(静岡市)の実例を掲載しています。「母との思い出を大切にしながら、新しい形で受け継ぐことができた」との言葉をいただきました。
サイズは3辺合計400cm以内が目安ですが、超える場合もできる限り対応方法を一緒に考えます。まずは電話やLINEでご相談ください。
こんな人におすすめ・おすすめしない人
結壇のサービス(引き取り・供養・リメイク)は、次のような方に合っています。
こんな人におすすめ
- 実家の仏壇を捨てることに抵抗があり、何か形を残したい人
- 兄弟それぞれが親の形見として分け合いたい人
- 実家が遠方で、当日の立ち会い程度しか時間を取れない人
- 菩提寺がなく、供養から引き取りまでまとめて任せたい人
おすすめしない人
- とにかく費用を抑えたい人(自治体の粗大ごみが最も安く済みます)
- 元の仏壇をそのままのサイズで引き継げる家がある人
- 菩提寺と相談しながら、自分たちの手で供養から処分まで進めたい人
よくある質問
Q. 仏壇の中の位牌や過去帳はどうすればいいですか?
位牌は閉眼供養をしたうえで、僧侶に引き取っていただき位牌堂に安置してもらう方法や、業者の引き取りに出す方法があります。過去帳は供養して手放すほか、家族の記録として手元に残す方も多くいらっしゃいます。郵送のお焚き上げサービスの目安は1箱あたり5,000円〜1万円程度(自社調べ)です。結壇でも、仏具・位牌の引き取り供養を1箱5,000円で承っています。
Q. 相続放棄を考えていますが、仏壇の処分はできますか?
仏壇や位牌は、通常の相続財産とは別枠で受け継がれるものと扱われています。ただし、相続放棄の手続き中に実家の物を動かすことは、慎重な判断が求められる場面もあります。動く前に弁護士や司法書士に確認しておくと、後の手続きに影響を残さずに済みます。
Q. 処分せず自宅へ移す場合も供養は必要ですか?
魂抜きをしてから移動し、新しい置き場所で開眼供養(魂入れ)を行うのが一般的な流れです。お布施の目安はそれぞれ1万〜5万円程度(自社調べ)です。移す前後の儀式を整えることで、新しい住まいでも気持ちよく手を合わせられます。進め方は宗派によって異なるため、菩提寺に相談してみてください。
Q. 仏滅の日に処分しても大丈夫ですか?
六曜(ろくよう)とは、大安・仏滅などで知られる暦の考え方で、もともと仏教とは関係がないとされています。そのため日柄を気にする必要はないという考え方が一般的です。ただ、ご家族に気にされる方がいれば、法要や家族の集まりに合わせて日を選ぶと、後にわだかまりを残さずに済みます。
Q. 空き家になった実家に仏壇を置いたままでも問題ありませんか?
すぐに問題が起きるわけではありませんが、閉め切った家は湿気がこもり、仏壇や位牌が傷みやすくなります。そのまま年月が過ぎると、売却や解体が決まった直前に慌てて決めることになりがちです。急いで手放す必要はないものの、「誰が・いつまでに・どうするか」だけでも家族で決めておくことをおすすめします。
まとめ:実家の仏壇は「相談・供養・段取り」の順で
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 実家の仏壇は、家族への相談と閉眼供養(魂抜き)を済ませてから手放すのが一般的
- 処分方法は粗大ごみ・仏壇店・遺品整理業者・専門業者の4つ。費用は数百円〜数万円で、供養まで任せられるかが選び分けのポイント
- 解体・売却が決まっているなら、先に供養、そのあとに搬出の順で早めに動く
- 遠方でも、採寸と写真の共有、当日の立ち会いだけで完了できる
- 捨てたくない場合は、仏壇の一部を手のひらサイズに作り直して受け継ぐ方法がある
実家の仏壇は、親の暮らしをいちばん近くで見てきた存在です。手放すにしても残すにしても、家族で丁寧に向き合って決めた答えなら、きっと後悔は残りません。結壇では処分のご相談も、小さくして受け継ぐご相談も、どちらも大切に伺います。詳しくはサービス紹介ページからお気軽にお問い合わせください。