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墓じまいと仏壇じまいは同時にやるべき?順番・手続き・費用の違いを仏壇屋が解説

墓じまいと仏壇じまいは同時にやるべき?順番・手続き・費用の違いを仏壇屋が解説

こんにちは。仏壇屋3代目のこうすけです!

墓じまいをしても、仏壇じまいまで必ずセットで行う必要はありません。どちらを先にするかにも決まりはないため、遺骨の行き先と住まいの予定に合わせて順番を決めるのが自然です。

この記事でわかること

  • 墓じまいをしたら仏壇じまいも必要なのか
  • 墓じまいと仏壇じまいの手続き・関わる相手・費用の違い
  • どちらを先にするかの決め方と、同時に進めるときの段取り
  • 仏壇じまいの方法ごとの費用の目安と、位牌・過去帳の行き先
  • お墓をしまったあとも、手を合わせる場所を小さく残す方法

こんな方に向けて書いています

お墓の整理を決めた、または検討している方で、「家の仏壇も一緒に片付けるべきか」「どちらから手をつければいいのか」と迷っている方。継承する人がいない、実家が遠い、親が介護施設に入る、実家を手放すといった事情で、家の供養をまとめて見直している方です。

【早わかり】墓じまいと仏壇じまいの要点

  • 墓じまいをしても、仏壇じまいは必須ではありません。仏壇を残す方も、小さくして残す方もいます
  • 墓じまいは遺骨を移すため、市区町村の「改葬許可」が必要です。仏壇じまいに役所の許可は要りません
  • 順番に決まりはありません。家を空ける期限があるなら仏壇が先、そうでなければ遺骨の行き先が決まってから仏壇を考えると無理がありません
  • 仏壇じまいの費用は、閉眼供養のお布施1万〜5万円程度(自社調べ)に、本体の引き取り・処分費を足した額が目安です
  • お墓も仏壇も手放すと、手を合わせる場所がなくなります。結壇では仏壇の一部を手のひらサイズに作り直し、供養込み118,000円〜(税込・引き取り費別)で残せます。一般的なリメイクは30万〜100万円程度(自社調べ)です
結壇 監修者 稲垣亘佑

この記事の監修者

稲垣 亘佑いながき こうすけ

創業60年の仏壇製造会社の3代目です。仏壇の一部分をそのまま活用し、手のひらサイズの仏壇に生まれ変わらせる結壇(ゆいだん)というサービスをやっています。大切な仏壇の想いと歴史を受け継ぐお手伝いをさせていただきます。

墓じまいをしたら仏壇じまいも必要?

墓じまいをしたら仏壇じまいも必要?

墓じまいをしたからといって、仏壇じまいが必要になるわけではありません。お墓と仏壇はそれぞれ別のものなので、片方だけ整理して、もう片方はそのまま残すこともできます。

墓じまいとは、お墓の墓石を撤去して区画を墓地の管理者に返し、納められていた遺骨を別の場所へ移すことです。仏壇じまいとは、自宅の仏壇を供養したうえで手放したり、小さくしたりして整理することです。

お墓の引っ越し(改葬)は、平成26年度の約8万4千件から令和6年度には約17万6千件と、10年でおよそ2倍に増えています(厚生労働省「衛生行政報告例」)。お墓を自分の代で整理する方は、決して珍しくありません。

お墓をしまうと、お参りの場所は永代供養墓や納骨堂など遠くの場所になることも多いものです。だからこそ「家の仏壇まで手放してしまっていいのか」と立ち止まる方がいます。仏壇をどうするかは、お墓とは切り離して、ご家族の暮らしと気持ちに合わせて決めて大丈夫です。

墓じまいと仏壇じまいの違い

墓じまいと仏壇じまいの違い

いちばん大きな違いは、墓じまいには役所の許可が必要で、仏壇じまいには必要ないことです。関わる相手や費用の規模も大きく異なります。

改葬とは、お墓に納めた遺骨を別のお墓や納骨堂に移すことです。改葬には、法律(墓地、埋葬等に関する法律)により、いまお墓がある市区町村長の許可が必要と定められています。一方で、仏壇や位牌の移動・処分には、これにあたる許可の制度はありません。

比較ポイント 墓じまい 仏壇じまい
対象 墓石・墓所と、納められた遺骨 自宅の仏壇(位牌・仏具を含む)
役所の手続き 必要(いまお墓がある市区町村へ改葬許可を申請) 不要
関わる相手 墓地の管理者(寺院・霊園)、石材店、改葬先、役所、親族 菩提寺または僧侶、引き取りをする業者、親族
儀式 お墓の閉眼供養(呼び方は宗派により異なる) 仏壇の閉眼供養(同左)
費用の規模 墓石の撤去や改葬先の費用がかかり、大きな金額になりやすい 供養のお布施と引き取り・処分費が中心
時間 改葬先探し・書類の準備・工事の日程調整があり、時間がかかりやすい 供養と引き取りの日程が合えば進めやすい

墓じまいの費用は、墓所の広さや立地、墓石の大きさ、遺骨をどこへ移すかで大きく変わります。具体的な金額は、墓地の管理者や石材店から見積もりを取って確かめてください。

どちらを先にする?順番の決め方

順番に法律上の決まりはありません。宗教的にも「この順番でなければならない」とはしない考え方が一般的ですが、宗派やお寺によって考え方が異なる場合もあります。気になるときは、供養の日程を組む前に菩提寺へ相談しておくと、あとから段取りを組み直さずに済みます。そのうえで、ご家庭の事情によって進めやすい順番があります。

ケース 進めやすい順番 理由
実家の売却・解体や、介護施設への入居で家を空ける期限がある 仏壇じまいを先に 家の明け渡しに間に合わせる必要があるため
住まいはそのままで、遺骨の行き先をまず決めたい 墓じまいを先に 改葬先が決まると、家での供養の形を考えやすいため
お墓と仏壇が同じ菩提寺で、実家が遠く何度も帰れない 同時に計画する 寺院への相談や親族の集まりを1回にまとめやすいため

迷ったときは、「いつまでに家を空けるか」と「遺骨をどこへ移すか」の2つを先に書き出してみてください。期限があるほうから逆算すれば、自然と順番が決まります。

仏壇を先に手放す場合でも、位牌は手元に残しておき、墓じまいが終わってから扱いを決めるという進め方もあります。全部を一度に決めようとしなくて大丈夫です。

墓じまいと仏壇じまいを同時に進める段取り

墓じまいと仏壇じまいを同時に進める段取り

同時に進めるなら、親族との話し合いから始めて、菩提寺への相談、改葬先の決定、役所の手続き、供養、撤去と引き取りの順に段取りを組むと、手戻りが少なくなります。

  1. 親族で話し合う:お墓も仏壇も、家族みんなのご先祖さまです。だからこそ、誰か一人で決めずに思いを聞き合っておくと、あとで「知らなかった」という気持ちのすれ違いを防げます。話し合い方は仏壇じまいの親族への伝え方で詳しく書いています。
  2. 菩提寺に相談する:菩提寺とは、先祖代々のお墓があり、法要をお願いしているお寺のことです。お墓と仏壇の両方を整理したいことを、これまでのお礼とあわせて伝えます。切り出し方はお寺への仏壇じまいの相談の仕方を参考にしてください。
  3. 遺骨の移し先を決める:永代供養墓・納骨堂・樹木葬などから選び、受け入れ先から受入証明書などを受け取ります。永代供養とは、寺院や霊園が家族に代わって遺骨の供養と管理を続けてくれる形のことです。
  4. 改葬許可を申請する:いまお墓がある市区町村の窓口に、改葬許可申請書と、墓地の管理者が発行する埋蔵証明書(遺骨が納められていることの証明)などを提出し、改葬許可証を受け取ります。手数料や必要書類は自治体によって異なるので、窓口で確認してください。
  5. お墓と仏壇の閉眼供養を行う:閉眼供養とは、お墓や仏壇から魂を抜くための儀式で、「魂抜き」とも呼ばれます。宗派によって考え方が異なり、『魂抜き』『閉眼供養』という言葉を使わない宗派もあります。ご自身の宗派の正式な進め方は、菩提寺に確認すると確実です。
  6. 墓石の撤去と仏壇の引き取り:墓石の撤去と遺骨の取り出しは石材店が行います。仏壇の本体は、引き取りをする業者や仏壇店に別途依頼するのが基本です。

注意したいのは、菩提寺が仏壇本体まで引き取ってくれるのは極めて稀だという点です。供養は菩提寺にお願いし、本体の引き取り・処分は別に手配する形で予定を組んでおくと、当日になって慌てずに済みます。

また、仏壇の中には通帳や手紙、写真などが紛れていることがよくあります。家族だけで隅々まで確かめるのは難しいため、引き取りの際に業者と一緒に最終確認をしてください。仏壇じまい単体の流れは仏壇じまいの進め方にまとめています。

仏壇じまいの方法と費用の目安

仏壇じまいの方法と費用の目安

仏壇じまいの費用は、「誰に供養をお願いするか」と「誰に本体を引き取ってもらうか」の組み合わせで決まります。墓じまいで大きな出費が重なる時期なので、仏壇側は内訳を分けて考えると見通しが立てやすくなります。

方法 費用の目安 特徴・注意点
菩提寺に供養を依頼し、本体は別に手配 お布施1万〜5万円程度(自社調べ)+本体の処分費 お墓と同じ菩提寺なら相談をまとめやすい。御車代・御膳料として数千円〜1万円程度(自社調べ)を包むこともある
仏壇店・仏具店に引き取りを依頼 小型で1万〜2万円程度・大型は数万円程度(自社調べ) 閉眼供養そのものは行わない。僧侶を手配してくれる店もあるため、供養まで頼めるかを事前に確認する
不用品回収業者 1万〜4万円程度(自社調べ) 実家の片付けとまとめやすい。供養は自分で別に手配することが多い
自治体の粗大ごみ 数百円〜2,000円程度(自治体により異なる) 運び出しは自分で行う。供養は事前に済ませておく
僧侶手配サービスで供養 3万〜5万円程度(自社調べ) お布施・御車代込みの定額が多い。離檀後や菩提寺がない場合に
結壇(手のひらサイズにリメイク) 118,000円〜(税込)+引き取り費18,000〜51,000円(地域別)・供養込み 仏壇の一部を使って小さな仏壇に作り直す。納期は約2〜3ヶ月。一般的なリメイクは30万〜100万円程度(自社調べ)

業者を比べるときは、料金だけでなく「供養(僧侶の手配)までしてもらえるか」を必ず確認してください。墓じまいで閉眼供養を済ませても、仏壇の供養は別に行うのが一般的です。

離檀とは、菩提寺の檀家をやめることです。墓じまいをきっかけに離檀する場合、それ以降の仏壇の供養は僧侶手配サービスなどにお願いする方法もあります。詳しくは菩提寺がない場合の仏壇の供養、お布施の考え方は閉眼供養の費用で解説しています。

位牌・過去帳・遺影の行き先

墓じまいで遺骨の行き先が決まっても、家にある位牌や過去帳をどうするかは別に考える必要があります。それぞれ次のような行き先があります。

品目 主な行き先
位牌 手元に残す/お寺に引き取ってもらい位牌堂に安置/業者に供養と引き取りを依頼
過去帳 家族の記録として保管/お寺に引き取ってもらう/業者に依頼
本尊 お寺に引き取ってもらう/業者が仏壇と一緒に引き取る
遺影 写真として手元に残す/供養を受けて手放す

過去帳とは、ご先祖さまの戒名や亡くなった日を書き留めた帳面のことです。お墓をしまうと、過去帳が家の歴史をたどる数少ない記録になることもあるので、手放す前に一度ご家族で見ておくことをおすすめします。品目ごとの詳しい扱いは位牌・過去帳の処分方法、位牌だけ手元に残したい方は位牌だけを残す方法をご覧ください。

お墓をしまっても、手を合わせる場所は小さく残せます

お墓をしまっても、手を合わせる場所は小さく残せます

お墓も仏壇も手放すと、ご先祖さまに手を合わせる場所がなくなってしまいます。仏壇というモノを手放したあとも手を合わせ続けたい方には、仏壇を小さく作り直して残すという方法があります。

ここで一度、ご自身の「残したい」の中身を考えてみてください。元の大きな仏壇をそのまま残したいのか、それとも手を合わせる場所さえあれば十分なのかで、選ぶ方法が変わります。後者なら、小さくして残す方法が合っています。

仏壇のリメイクは、まだ多くの方に知られていない方法で、手がける業者も多くありません。一般的には次の2つの方法があり、結壇ではさらに手のひらサイズまで小さくする方法をご用意しています。

  • ダウンサイジング:大きな仏壇を、今の住まいに置けるサイズに作り直す方法です
  • 仏壇洗濯(せんたく):元の形を活かしたまま、洗浄や塗り直しできれいにする方法で、金仏壇で行われることが多いです
  • 手のひらサイズにして形見分け(結壇):仏壇の扉や彫刻、木材などを使って手のひらサイズの仏壇に作り直します。1つの仏壇から複数個を作れるので、兄弟や親族で分けて、それぞれの家で手を合わせられます
比較ポイント 一般的なリメイク 結壇
費用 30万〜100万円程度(自社調べ)。オーダー型で料金がわかりにくいことが多い 118,000円〜(税込)+引き取り費18,000〜51,000円(地域別)。コースごとの定額
納期 3ヶ月〜半年程度(自社調べ) 約2〜3ヶ月
供養 行わない業者が多い 閉眼供養をしたうえで加工(供養費は料金に含む)
仕上がりのサイズ 置き場所に合わせて小型化 手のひらサイズまで小さくできる

どの部分を残すかは、「この扉の彫りを残したい」といったご要望を職人が伺いながら一緒に決めていきます。なお、ご本尊は作り直しの材料には使いません。位牌の作り直し(19,800円)や過去帳の作成(5,980円〜)も承っているので、墓じまいのあとは、家での供養を小さな仏壇ひとつにまとめる形も選べます。

兄弟で2つ以上ご注文いただく場合は、2つ目以降が30,000円OFFになります。結壇は墓石の撤去や改葬の手続きを代行するサービスではありませんが、静岡県内に限り、遺品整理・ご自宅の解体・永代供養のご相談も承っています。

サービスの詳しい内容は結壇のサービス紹介、コースごとの料金は料金ページ、実際にご利用いただいた方の声はお客様の声でご覧いただけます。

仏壇そのものは供養して手放すと決めている方には、仏壇の処分と供養を専門に受け付けるサイト結壇 仏壇処分・供養もあります。処分の場合でも、仏壇の一部を写真立てに作り直してお返ししています。

仏壇を小さく残す方法がおすすめな人・おすすめしない人

お墓をしまったあとの仏壇の扱いは、ご家族ごとに正解が違います。小さく作り直して残す方法が合うかどうか、目安をまとめます。

こんな人におすすめ

  • お墓をしまったあとも、家で手を合わせる場所を残したい方
  • 実家の大きな仏壇を、今の住まいやマンションには置けない方
  • 兄弟や親族で、仏壇の形見を分け合いたい方
  • 供養をきちんと済ませたうえで、仏壇の一部を手元に残したい方

おすすめしない人

  • 元の仏壇を、形も大きさもそのまま残したい方(移設や仏壇洗濯が合っています)
  • お墓も仏壇も整理して、手を合わせる場所を家に置かないと家族で決めている方(供養したうえで手放す方法が合っています)
  • 費用をできるだけ抑えることを最優先にしたい方

結壇では、仏壇じまいのご相談はまずお話を伺うところから始めています。残すか手放すか決めきれていない段階でも、お問い合わせからお気軽にご相談ください。

よくある質問

Q. お墓と仏壇の閉眼供養は、同じ日にまとめてお願いできますか?

A. お寺によって対応が異なります。お墓と仏壇が同じ菩提寺であれば、日程をまとめて相談できる場合があるので、墓じまいの相談をする時点で仏壇のことも一緒に伝えておくと話が早く進みます。

Q. 墓じまいで離檀するとき、離檀料はいくら包めばよいですか?

A. 離檀料に決まった金額や基準はありません。これまでのお礼としてお包みする慣習がありますが、納得できない金額を求められた場合は、まずお寺と率直に話し合い、それでも困ったときは消費者ホットライン「188」に相談できます。

Q. 菩提寺が埋蔵証明書を出してくれないときはどうすればいいですか?

A. お墓がある市区町村の改葬許可の窓口に相談してください。自治体によって取り扱いが異なるため、事情を伝えて進め方を確認するのが確実です。

Q. 墓じまいで取り出した遺骨を、家の仏壇のそばに置いてもいいですか?

A. 遺骨を自宅で供養する手元供養を選ぶ方もいます。ただし改葬先を自宅とする場合の手続きの扱いは市区町村によって異なるので、改葬許可を申請する前に窓口で確認してください。

Q. 墓じまいと仏壇じまいをしたあと、年忌法要はどこで行えばいいですか?

A. 遺骨を移した永代供養墓や納骨堂のお寺にお願いする方法や、僧侶を手配して自宅で営む方法があります。家に小さな仏壇を残しておけば、その前でお経をあげてもらうこともできます。

お墓と仏壇の整理は、一度にすべてを決める必要はありません。実家の片付けとあわせて進める方は実家の仏壇の処分方法も参考にしてください。ご先祖さまへの感謝の気持ちを大切にしながら、ご家族に合った形を一緒に考えていきましょう。


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