
こんにちは。仏壇屋3代目のこうすけです!
結論からお伝えすると、仏壇を残したまま家を解体することは原則できず、工事の前に供養と運び出しを済ませておく必要があります。段取りさえ分かれば難しいことはなく、捨てずに新居へ残す方法もあります。
この記事でわかること
- 仏壇を残したまま解体できない理由(残置物の公的ルール)
- 解体工事の日から逆算した段取り(タイムライン表)
- 解体前に必要な閉眼供養(魂抜き)と「家のお祓い」の違い
- 仏壇の行き先ごとの費用の目安と、建て替えで新居へ戻す場合の流れ
- 捨てずに手のひらサイズへ作り直して残す方法
実家や空き家の解体が決まって中に仏壇が残っている方、建て替えを控えている方に向けて書いています。親御さんの介護施設への入居や住み替えをきっかけに、遠方から実家じまいを進めている方にも役立つ内容です。
【早わかり】解体前の仏壇の要点
- 仏壇などの家財(残置物)は、家の持ち主が解体工事の前に片付けておくのが公的なルール
- 動かす・手放す前に閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的。お布施の目安は1万〜5万円程度(自社調べ)
- 「家のお祓い(解体清祓)」の依頼先は神社、仏壇の供養は寺院。似ているようで別の儀式
- 解体日の1〜2ヶ月前を目安に動き始める。行き先は「手放す」「新居へ戻す」「手のひらサイズに作り直して残す(結壇では税込118,000円〜・供養込み)」の3つ
解体日が決まったら、仏壇の行き先は大きく分けて「手放す」か「残す」かです。結壇ならどちらの場合も、引き取りが済めば工事は予定どおり進められます。
▶ 手放すなら: 結壇の仏壇処分(全宗派の供養に対応・引き取りの日は立ち会いのみ)
▶ 残すなら: 仏壇の一部を手のひらサイズにリメイク(料金はご利用料金へ)
稲垣 亘佑いながき こうすけ
創業60年の仏壇製造会社の3代目です。仏壇の一部分をそのまま活用し、手のひらサイズの仏壇に生まれ変わらせる結壇(ゆいだん)というサービスをやっています。大切な仏壇の想いと歴史を受け継ぐお手伝いをさせていただきます。
仏壇を残したまま家は解体できる?(残置物のルール)

仏壇などの家財を残したまま解体工事に入ることは、原則できません。家の中の家財は、家の持ち主が工事の前に片付けておくのが公的なルールだからです。
残置物とは、解体する建物の中に住人や持ち主が残した家具・家電・日用品などの家財のことです。環境省の通知では、残置物は建物の所有者などが解体工事の着手前に適正に処理する必要があるとされています。仏壇もこの残置物にあたります。
実務のうえでも、解体業者からは「仏壇は供養を済ませて片付けておいてください」と言われることが多いです。仏壇は宗教性のある家財のため、他の家具と同じようには扱えないと考える業者が多いのですね。
また、家財の処分まで解体業者にまとめて頼むと、廃棄物の区分が変わって割高になりやすい面もあります。自分で片付ければ、自治体の粗大ごみ(数百円〜2,000円程度・自治体により異なる)のように費用を抑えた方法も選べます。
解体に限らず、実家の仏壇を今後どうするかをまだ家族で決めきれていない場合は、実家の仏壇をどうするか(処分・引き継ぎ・小さく残す)で選択肢の全体像を整理しています。
解体日から逆算する段取り【タイムライン表】

僧侶や業者の手配には時間がかかることがあるため、解体日の1〜2ヶ月前を目安に動き始めると余裕をもって進められます。時期ごとにやることを表にまとめました。
| 時期 | やること | 手配先・ポイント |
|---|---|---|
| 解体日の2ヶ月前(日程が決まったら) | 家族・親族に相談し、仏壇の行き先の方向性を決める / 菩提寺(または僧侶手配サービス)に連絡する | お彼岸やお盆の前後は僧侶の予定が埋まりやすいので、日程に幅を持たせて相談する |
| 解体日の1ヶ月前まで | 仏壇の行き先を決めて業者に連絡する / 閉眼供養の日を確定させる | 寸法と、仏間から玄関・車を停める場所までの経路写真を業者に共有する。建て替えで戻す場合は一時保管先もここで決める |
| 引き取りの日まで | 閉眼供養を行う / 仏壇の中身を整理する | 通帳・印鑑・権利書・過去帳などは、引き取り当日に業者と一緒に最終確認する |
| 着工の前まで | 仏壇の搬出と残りの家財の片付け / 希望すれば家のお祓い(解体清祓) | お祓いは神社へ依頼する。仏壇の供養とは別に手配する |
各ステップのポイントは次のとおりです。
- 家族・親族に相談する — 仏壇は家族みんなのご先祖さまをお祀りしてきた場所です。行き違いを避けるためだけでなく、みんなで丁寧に見送るためにも、行き先を決める前に一声かけておきましょう。親御さんがご健在なら、親と仏壇の行き先を話し合う方法も参考にしてください。
- 菩提寺(または僧侶手配サービス)に連絡する — お彼岸やお盆の前後は僧侶の予定が埋まりやすいため、日程には幅を持たせて相談します。
- 仏壇の行き先を決めて業者に連絡する — 引き取りを頼む場合は、仏壇の寸法を正確に伝え、仏間から玄関、車を停める場所までの経路が分かる写真を共有しておくと搬出がスムーズです。
- 閉眼供養を行う — 供養が済むと、仏壇を動かす準備が整います。
- 仏壇の中身を整理する — 引き出しには通帳・印鑑・権利書・過去帳(かこちょう=ご先祖さまの戒名や命日を記した帳面)などが残っていることが少なくありません。家族だけの確認では見落としが起きやすいので、引き取り当日に業者と一緒に最終確認する流れにしておくと取りこぼしを防げます。
- 搬出と残りの家財の片付け — 希望する場合は、このあと着工までの間に家のお祓い(解体清祓)を行います。
長く空き家になっていた実家では、仏壇の傷みや湿気、家財の量によって片付けに思った以上の時間がかかることもあります。空き家ならではの注意点は空き家に残った仏壇を処分する手順と費用で詳しく解説しています。
仏壇の中のものは、それぞれ行き先が異なります。
- ご本尊(仏像・掛け軸): 僧侶に引き取っていただくか、業者に仏壇と一緒に引き取ってもらいます
- 位牌: 僧侶に引き取っていただき位牌堂に安置する方法と、業者に供養付きで引き取ってもらう方法があります。新居へ移す場合は菩提寺に相談を
- 過去帳: 家族の記録として手元に残す方も多く、手放す場合は僧侶か業者に引き取ってもらいます
- 遺影・思い出の品: すぐに決められなければ、いったん手元に置いてからゆっくり考えても構いません
解体前に済ませる閉眼供養(魂抜き)と依頼先・お布施

仏壇を動かす・手放す前には、閉眼供養を行うのが一般的です。閉眼供養(へいげんくよう)とは、仏壇から魂を抜くために僧侶が行う儀式で、「魂抜き」「お性根抜き」とも呼ばれます。これを済ませることで、仏壇をただの家具としてではなく、感謝を伝えたうえで見送ることができます。
誰に頼むのか
閉眼供養を執り行うのは寺院・僧侶です。菩提寺(ぼだいじ=先祖代々お付き合いのあるお寺)があれば、まずそこへ相談しましょう。仏壇店や処分業者は僧侶の手配をしてくれることはありますが、儀式そのものを行うわけではありません。
菩提寺がない場合は、僧侶手配サービスという選択肢があります。費用は3万〜5万円程度(自社調べ)で、お布施や御車代込みの定額制が多いです。
お布施の目安
菩提寺に依頼する場合、閉眼供養のお布施は1万〜5万円程度(自社調べ)が目安です。別途、御車代・御膳料として数千円〜1万円程度(自社調べ)を包むこともあります。
なお、宗派によって考え方が異なり、「魂抜き」「閉眼供養」という言葉を使わない宗派もあります。ご自身の宗派の正式な進め方は、菩提寺に確認すると確実です。
「家のお祓い(解体清祓)」と仏壇の供養は別もの

解体前のお祓いと仏壇の供養は混同されがちですが、別の儀式です。依頼先も、家のお祓いは神社、仏壇の供養は寺院と分かれます。
解体清祓(かいたいきよばらい)とは、解体工事の前に神主が行う家のお祓いです。長年住んだ家への感謝と工事の無事を祈るもので、法的な義務はなく、行うかどうかは施主の気持ち次第です。初穂料(はつほりょう=神社に納める謝礼)の金額は神社によって異なるため、依頼先に直接確認しましょう。
神棚がある場合も、仏壇とは別に神社へ相談します。「仏壇と位牌は寺院、家のお祓いと神棚は神社」という整理で考えると迷いません。
解体前の仏壇の行き先と費用の目安【比較表】

仏壇の行き先は、大きく分けて「手放す」「新居へ持っていく」「小さく作り直して残す」の3つです。行き先ごとの具体的な方法と費用の目安を表にまとめました。
| 方法 | 費用の目安 | 供養(僧侶手配) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 菩提寺で閉眼供養+自治体の粗大ごみ | お布施1万〜5万円程度(自社調べ)+数百円〜2,000円程度(自治体により異なる) | 菩提寺に依頼 | 費用を抑えやすい。運び出しは自分で行う |
| 仏壇店・仏具店の引き取り | 小型1万〜2万円程度・大型は数万円程度(自社調べ) | 店により手配の可否が異なる | 仏壇の扱いに慣れている |
| 遺品整理・不用品回収業者 | 1万〜4万円程度(自社調べ) | 業者により異なる | 家財一式と同時に片付く |
| 僧侶手配サービス(閉眼供養のみ) | 3万〜5万円程度(自社調べ・定額制が多い) | あり | 菩提寺がない場合の供養手段。処分は別途 |
| 解体業者に残置物ごと依頼 | 割高になりやすい | 仏壇は断られることが多い | 原則は持ち主が工事前に片付ける |
| 一時保管(建て替えで戻す) | 月数千円程度+往復の運送費(自社調べ) | 供養は別途手配 | 新居で開眼供養をして戻す |
| 結壇の仏壇処分 | 3辺合計のサイズ別(詳しくは処分サイトの料金ページへ) | 提携寺院の住職が全宗派に対応 | 引き取り・運送・搬出までまとめて依頼できる。仏壇の一部を写真立てにして返却 |
| 結壇のリメイク(残す) | 税込118,000円〜+地域別の引き取り費 | 供養込み | 仏壇の一部を手のひらサイズに作り直す。納期約2〜3ヶ月 |
業者を選ぶときは、料金だけでなく供養(僧侶手配)の可否と、追加料金が発生する条件を確認しておきましょう。あとから見積もりが膨らむトラブルを避けられます。
当店(結壇)でも、供養とセットの仏壇処分を全国対応(一部地域を除く)で行っています。供養は提携寺院の住職が全宗派に対応して執り行い、引き取りから運送・搬出までまとめてお任せいただけます。引き取りの日は立ち会いのみで大丈夫です。
結壇では処分の場合も、仏壇の一部を写真立てにリメイクしてお返しし、供養完了の証「祈りの証」プレートをお届けしています。料金と処分の流れは結壇の仏壇処分、作り直して残す方法は手のひらサイズの仏壇リメイクで紹介しています。
解体日と仏壇のおおよその3辺合計をLINEで送っていただければ、引き取り日の候補と料金をお伝えします。
建て替えで仏壇を新居へ戻す場合(一時保管と開眼供養)
建て替えのあとも同じ仏壇を使う場合は、「旧居で閉眼供養、移動と保管、新居で開眼供養」という順で進めるのが基本の流れです。開眼供養(かいげんくよう)とは、新しく安置した仏壇に魂を入れる儀式で、「魂入れ」とも呼ばれます。お布施の目安は閉眼供養と同じく1万〜5万円程度(自社調べ)です。
仮住まいに置き場所がない場合は、仏壇店などの一時預かりサービスが利用できます。費用の目安は月数千円程度に往復の運送費を加えた額(自社調べ)です。仏壇は温度や湿度の変化に弱いため、空調が管理された場所で保管してもらえるかを確認しておくと傷みを防げます。
建て替えの場合は、旧居での閉眼供養と新居での開眼供養の両方を菩提寺に相談することになります。新居の完成時期が見えてきた段階で、開眼供養の日程もあわせて伝えておくと、僧侶の予定を押さえやすくなります。
一方で、新居がコンパクトになり、元の仏壇がそのまま置けないこともよくあります。その場合は、次にご紹介する「小さく作り直して残す」方法が選択肢になります。
捨てずに残す選択肢:仏壇の一部を手のひらサイズに作り直す
仏壇の行き先は、捨てるか持っていくかの二択ではありません。元の仏壇の一部を使って手のひらサイズのミニ仏壇に作り直し、新居に持っていく方法があります。仏壇を小さくする方法はほかにもあり、仏壇を小さくする3つの方法と費用で比べています。
実家の解体は、思い出のよりどころだった家そのものがなくなる区切りです。そのうえ仏壇まで事務的に手放してしまうと、手を合わせる場所が何も残りません。「家はなくなっても、ご先祖さまとのつながりは残したい」という方に選ばれているのがこの方法です。
当店(結壇)では、引き取った仏壇の扉や彫刻などの部材を活かし、職人が手のひらサイズの仏壇に作り直しています。「この彫りを残したい」といったご要望を伺いながら、残す部分を一緒に決めていく形です。加工の前には魂抜きを行い、その費用も料金に含まれています。
料金は、仏壇の一部を使う「梅」コースが税込118,000円から。別途、地域別の引き取り費(静岡18,000円から北海道51,000円・全国対応)がかかります。納期は約2〜3ヶ月ですが、仏壇の引き取りが済めば解体工事はそのまま進められるため、工期を止める心配はありません。対応サイズの目安は3辺合計400cm以内で、大きな仏壇でもできる限り対応方法を一緒に考えますので、まずはお気軽にご相談ください。
1つの仏壇から複数のミニ仏壇を作り、兄弟や親族で分けることもできます(2つ目以降は30,000円OFF)。実家という集まる場所がなくなっても、それぞれの家に手を合わせる場所を残せます。
実際に当店のお客様にも、実家の取り壊しをきっかけに、亡きお母様の仏壇を傷や色味ごと活かして小型化し、マンションに置かれた方がいらっしゃいます。事例はお客様の声で、料金の詳細はご利用料金で紹介しています。
こんな人におすすめ / おすすめしない人
結壇へのご相談がおすすめの人
- 解体の期日が決まっていて、供養から引き取りまでまとめて済ませたい人
- 仏壇をただ捨てることに抵抗があり、手を合わせる場所を新居にも残したい人
- 遠方に住んでいて、実家の仏壇の段取りを一括で進めたい人
- 兄弟・親族で仏壇の思い出を分け合いたい人
おすすめしない人
- 菩提寺とのお付き合いが深く、供養から処分の相談まで菩提寺中心で進めたい人
- とにかく費用を抑えたい人(菩提寺での供養と自治体の粗大ごみの組み合わせが向いています)
- 元の仏壇をそのままの大きさで新居に置ける人(一時保管と運送で対応できます)
解体の日程が決まったばかりの段階でもご相談ください
供養・引き取り・行き先の段取りを、工事日から逆算して一緒に組み立てます。
手放す方は仏壇処分のお問い合わせ、新居に残す方はリメイクのサービス内容・ご利用料金・お客様の声をご覧ください。
よくある質問
Q. 解体業者に仏壇ごと処分してもらえますか?
A. 仏壇は断られることが多いです。宗教性のある家財のため、供養を済ませたうえで持ち主が片付けておくよう求める業者が多く、引き受けてもらえる場合でも僧侶の手配は別に行う必要があります。供養と引き取りは解体とは切り分けて先に手配しておくと、工事の日程に影響しません。
Q. 解体工事まで時間がありません。供養を省略してもいいですか?
A. 日程が迫っていても、供養は省かずに済ませておくことをおすすめします。長くお祀りしてきた仏壇に感謝を伝えて見送っておけば、あとから悔いを残さずに済むからです。供養と引き取りをまとめて頼めるサービスなら、手配の手間も減らせます。結壇でも供養とセットでの引き取りに対応していますので、解体日までの期間が短い場合もご相談ください。
Q. 解体や供養の日取りは、大安や仏滅を気にしたほうがいいですか?
A. 六曜(大安・仏滅などの暦)は、もともと仏教とは関係のないものです。日取りの吉凶よりも、家族や僧侶の都合が合う日を優先するほうが、落ち着いてお見送りできます。
Q. 長年誰も住んでいない実家の仏壇でも、供養は必要ですか?
A. 空き家だった期間にかかわらず、手放す前に閉眼供養を行うという考え方が一般的です。長くご先祖さまをお祀りしてきた仏壇に感謝を伝え、気持ちの区切りをつけるためです。宗派によって考え方は異なるため、菩提寺があれば確認すると確実です。
Q. 仏壇を運び出したあとの仏間は、何かしたほうがいいですか?
A. 仏間は家の一部なので、特別な手続きは必要ないという考え方が一般的です。気になる場合は、解体清祓を頼む神主や菩提寺に相談してみてください。長年手を合わせてきた場所への感謝を言葉にするだけでも、心の整理になります。
Q. 兄弟の誰が仏壇を引き継ぐかで話がまとまりません。良い方法はありますか?
A. 1つの仏壇から複数のミニ仏壇を作って分ける方法があります。結壇では2つ目以降が30,000円OFFになるため、兄弟・親族での形見分けにも利用されています。誰か1人が背負い込むのではなく、それぞれの家に手を合わせる場所を持てるのがこの方法の良さです。
まとめ — 解体前の仏壇は「供養、運び出し、行き先」の順で
家の解体が決まったら、仏壇は工事の前に供養と運び出しを済ませておく必要があります。閉眼供養は寺院・僧侶へ、家のお祓いは神社へと依頼先を整理し、解体日の1〜2ヶ月前を目安に動き始めれば、慌てずに進められます。
そして、仏壇の行き先は処分だけではありません。一部を手のひらサイズに作り直して新居に持っていけば、家がなくなっても手を合わせる場所は残せます。当店では供養とセットの処分も、手のひらサイズへのリメイクもお受けしています。解体の日程が決まったばかりで迷っている段階でも、結壇のサービス内容をご覧のうえ、お気軽にご相談ください。