
こんにちは。仏壇屋3代目のこうすけです!
結論からお伝えすると、浄土真宗のご家庭でも「お勤め(法要)で区切りをつけてから仏壇を手放す」という流れは、他の宗派と大きく変わりません。ただ「魂抜き」という言葉を使わず、「遷仏法要(せんぶつほうよう)」などの名前で呼ばれることが多いため、まずは菩提寺に用件を伝えて相談するところから始めましょう。
【早わかり】浄土真宗の仏壇処分の要点
- 浄土真宗では、仏壇を手放す前のお勤めを「魂抜き」「閉眼供養」ではなく「遷仏法要」「遷座法要」などと呼ぶことが多い(呼び方はお寺・地域で異なる)
- 法要の名前が分からなくても、「仏壇を処分したいので、その前のお勤めをお願いしたい」と用件で伝えれば通じる
- お布施の目安は1万〜5万円程度(自社調べ)。読経は10〜30分、全体でも30分〜1時間程度
- 仏壇本体の処分方法と費用は他の宗派と同じ。自治体の粗大ごみなら数百円〜2,000円程度(自治体により異なる)、不用品回収業者なら1万〜4万円程度(自社調べ)
- 結壇では提携寺院が宗派を問わず供養に対応。処分は全国一律8,800円〜(税込)、仏壇の一部を手のひらサイズに作り直して残す方法は118,000円〜(税込・供養の費用込み)
この記事でわかること
- 浄土真宗の仏壇処分で「魂抜き」が必要かどうか
- お寺への頼み方と、当日までの流れ
- お布施と本体処分の費用目安
- ご本尊・位牌・過去帳の扱い
- 捨てずに「手を合わせる場所」を小さく残す方法
この記事は、実家やご自宅のお仏壇を整理することになり、「うちは浄土真宗だけれど、魂抜きは必要なの?」「作法を間違えて失礼にならないか不安」と感じている方に向けて書いています。仏壇屋の3代目として、お寺への頼み方から本体の処分、小さく残す方法まで順を追ってご案内します。
稲垣 亘佑いながき こうすけ
創業60年の仏壇製造会社の3代目です。仏壇の一部分をそのまま活用し、手のひらサイズの仏壇に生まれ変わらせる結壇(ゆいだん)というサービスをやっています。大切な仏壇の想いと歴史を受け継ぐお手伝いをさせていただきます。
仏壇を処分する前に「魂抜き」は必要?

当店にも「うちは浄土真宗なのですが、魂抜きをお願いしてもいいのでしょうか」というご相談をいただくことがあります。結論として、仏壇を手放す前に僧侶にお勤めをお願いして区切りをつける、という流れ自体は浄土真宗でも変わりません。変わるのは、主に呼び方です。
閉眼供養(へいがんくよう)とは、仏壇を処分・移動する前に僧侶にお経をあげてもらう儀式のことで、「魂抜き」とも呼ばれます。ただし、宗派によって考え方が異なり、こうした言葉を使わない宗派もあります。浄土真宗はその代表的な例で、仏壇を引き払う前のお勤めは「遷仏法要(せんぶつほうよう)」や「遷座法要(せんざほうよう)」といった名前で呼ばれることが多いです。
なぜ呼び方が違うのかという教義のお話は、仏壇店の私が解説する立場にないため、この記事では踏み込みません。正式な進め方はお寺や地域によっても幅があるので、お付き合いのあるお寺(菩提寺)に確認するのが確実です。
名前がどうであれ、大切なのは「長年手を合わせてきた仏壇に感謝を伝えてから手放す」ことだと私は考えています。難しく構える必要はありませんので、次の章の頼み方で進めてみてください。
お寺への頼み方|法要の名前が分からなくても大丈夫

法要の正式な名前を覚えてから電話する必要はありません。「仏壇を処分することになったので、その前のお勤めをお願いしたい」と用件で伝えれば、お寺には十分伝わります。呼び方はお寺ごとに幅があるため、名前よりも用件で話す方が行き違いがありません。
菩提寺(ぼだいじ)とは、先祖代々のお墓や法事をお願いしているお寺のことです。ここからは、菩提寺がある場合の一般的な流れをご紹介します。
- 家族・親族に相談する — 仏壇は、家族みんなでご先祖さまに手を合わせてきた場所です。だからこそ、処分を決める前にひと声かけて丁寧に進めたいところです。あとから「聞いていなかった」と寂しい思いをさせないためでもあります。
- 菩提寺に連絡して日程を決める — 用件を伝えれば、必要なお勤めと日程を案内してもらえます。お布施の目安が分からなければ、率直に尋ねても失礼にはあたりません。
- 当日、仏壇の前でお勤めをしてもらう — 読経は10〜30分ほど、準備やお話を含めても全体で30分〜1時間程度が目安です。
- 仏壇の中身を整理する — 引き出しから通帳や印鑑、大切な手紙が出てくることは実際によくあります。業者に引き取りを頼む場合は、当日スタッフと一緒に最終確認をすると見落としを防げます。
- 仏壇本体を処分する — 方法と費用は後の章で比較します。
菩提寺がない・分からない場合
菩提寺とのお付き合いがない方や、実家の宗派がそもそも分からないという方も、いまはめずらしくありません。その場合は次の方法があります。
- 僧侶手配(お坊さん派遣)サービスを利用する — 定額3万〜5万円程度(自社調べ)。お布施や御車代込みの定額制が多く、料金が分かりやすいのが利点です。
- 供養まで対応する処分業者に頼む — 結壇では、提携寺院の住職が宗派を問わず供養を執り行うため、宗派が分からない場合もそのまま相談できます(詳しくは後述します)。
まずはご親族に宗派やお寺とのお付き合いを確認し、分からなければ宗派を問わないサービスを使う、という順で考えると迷いません。
費用の目安|お布施と本体の処分費に分けて考える
費用は「お勤めにかかるお布施」と「仏壇本体の処分費」の2つに分けて考えると整理しやすいです。まずはお布施まわりの目安をまとめます。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 法要のお布施 | 1万〜5万円程度(自社調べ) |
| 御車代・御膳料(必要な場合) | 数千円〜1万円程度(自社調べ) |
| 僧侶手配サービス(菩提寺がない場合) | 定額3万〜5万円程度(自社調べ・お布施込みが多い) |
| 仏壇本体の処分費 | 方法により数百円〜数万円程度(次章で比較) |
お布施の金額に決まりはなく、迷ったら「皆さまどのくらい包まれていますか」とお寺に尋ねて差し支えありません。御車代・御膳料は、僧侶に自宅まで来ていただいた場合や、お食事を辞退された場合に包むもので、毎回必ず必要なわけではありません。
仏壇本体の処分方法と費用比較

お勤めを済ませたあとの仏壇本体の扱いは、浄土真宗だから特別という決まりはなく、他の宗派と同じ選択肢から選べます。主な方法を費用と一緒に比較します。
| 方法 | 費用目安 | 供養(僧侶手配) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 菩提寺に法要を依頼し、本体は別途処分 | お布施1万〜5万円程度(自社調べ)+処分費 | 菩提寺が対応 | 基本の形。本体の引き取りまでお寺に頼めるケースは極めて稀 |
| 仏壇店・仏具店に処分を依頼 | 小型1万〜2万円程度・大型は数万円程度(自社調べ) | 店により異なる | 仏壇の扱いに慣れている。僧侶の手配可否は要確認 |
| 自治体の粗大ごみ | 数百円〜2,000円程度(自治体により異なる) | なし | 最安。ただし解体・搬出は自分で行う |
| 不用品回収業者 | 1万〜4万円程度(自社調べ) | 業者により異なる | 搬出まで任せられる。供養なしの業者もある |
| 郵送のお焚き上げ・供養サービス | 1箱あたり5,000円〜1万円程度(自社調べ) | あり | 小型仏壇・仏具向け |
| 結壇の仏壇処分 | 全国一律8,800円〜(3辺合計サイズ別・税込) | あり(仏壇供養22,000円・お布施不要) | 提携寺院が宗派を問わず供養。仏壇の一部を写真立てにして返却 |
供養はお寺・僧侶にお願いし、本体の処分は別に手配する。これが基本の考え方です。お寺が仏壇本体を引き取ってくれるケースは極めて稀なので、「お寺に全部お任せできる」とは考えない方が現実的です。
自治体の粗大ごみは費用こそ最安ですが、お勤めや供養は含まれません。出す前に済ませておくと、あとから気持ちが引っかからずに済みます。業者を比べるときは、料金だけでなく「供養(僧侶の手配)をしてもらえるか」「追加料金が発生する条件」を確認してください。
結壇の仏壇処分サービス
私たち結壇では、供養と処分を一括でお受けしています。処分の料金は全国一律で、仏壇の3辺合計サイズで決まります。引き取り・運送・搬出作業込みの金額です。
| 3辺合計サイズ | 料金(税込) |
|---|---|
| 〜150cm | 8,800円 |
| 〜200cm | 21,800円 |
| 〜250cm | 29,800円 |
| 〜300cm | 37,800円 |
| 〜350cm | 45,800円 |
| 〜400cm | 79,800円 |
- 小型の仏壇なら郵送での処分も選べます(120サイズまで一律4,800円・送料はお客さま負担)
- 供養をご希望の場合は仏壇供養22,000円、仏具は1箱5,000円。お布施は不要で、吊り下げなどの特殊作業を除き追加料金もかかりません
- 供養は提携寺院である静岡県藤枝市・清養寺の住職が、宗派を問わず執り行います。浄土真宗のお仏壇もそのままお任せいただけます
- 処分の場合も、仏壇の一部を写真立てに作り直してお返しし、供養完了の証として「祈りの証」プレートをお届けします(供養後約1〜2ヶ月で郵送)
- 対応エリアは全国(一部地域を除く)。当日は立ち会いのみで大丈夫です
サービスの詳細は結壇のサービス紹介をご覧ください。
ご本尊・位牌・過去帳はどうする?

仏壇の中のものは、本体とまとめて考えず、一つずつ行き先を決めるのがおすすめです。あとから「あれだけは残しておけばよかった」と悔いが残りやすいのは、本体よりも中身だからです。
- ご本尊 — ご本尊とは、仏壇の中心にまつられている仏さまの絵像や木像のことです。菩提寺に相談して引き取っていただくか、供養に対応した業者に仏壇と一緒に引き取ってもらうのが一般的です。
- 位牌 — 僧侶に引き取っていただき位牌堂などに安置してもらう方法と、業者による引き取り供養があります。手元に残して、小さくした仏壇に移すこともできます。
- 過去帳 — 過去帳とは、ご先祖さまの戒名(法名)や命日を書き記した帳面のことです。家の記録として手元に残すご家庭が多く、無理に処分する必要はありません。手放す場合は位牌と同じように供養してからにすると、気持ちの区切りがつきます。
- 仏具 — おりんや花立てなどの仏具は、まとめて供養に出せます。結壇では1箱5,000円でお受けしています。
捨てずに残す選択肢|手を合わせる場所を小さく作り直す

仏壇を手放すと決めたあとも、「手を合わせる場所」まで無くしてしまう必要はありません。仏壇の一部を使って、手のひらサイズの小さな仏壇に作り直す方法があります。
処分をためらう気持ちの中身は、人によって違います。仏壇というモノそのものに思い出がある方もいれば、毎日手を合わせる場所がなくなるのが寂しい、という方もいます。後者であれば、元の仏壇を小さく作り直して今の住まいに置く方法がよく合います。
こうしたリメイクを手がける業者はまだ少なく、ご存じない方がほとんどです。一般的にはオーダーメイドで30万〜100万円程度(自社調べ)、納期も3ヶ月〜半年程度が目安ですが、結壇では料金をパッケージ化しており、118,000円〜(税込)・納期約2〜3ヶ月でお作りしています。お引き取りした仏壇は提携寺院で供養を済ませてから職人が加工するので、供養の費用も料金に含まれています。引き取りは全国に対応し、引き取り費は地域別(18,000円〜51,000円)です。
- 扉や彫刻など、「この部分を残したい」というご要望を職人が伺いながら、残す部分を一緒に決めていきます
- 1つの仏壇から複数お作りして、兄弟・親族で分けることもできます(2つ目以降は30,000円引き)。家族みんなで手を合わせてきたご先祖さまを、それぞれの家でおまつりできます
- 3辺合計400cmを超える大きな仏壇も、できる限り対応方法を一緒に考えますので、まずはお気軽にご相談ください
料金の詳細はご利用料金を、実際にご依頼いただいた方の様子はお客様の声をご覧ください。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
結壇のサービスがどんな方に合うのか、正直にお伝えします。
こんな人におすすめ
- 作法に不安があり、供養から処分までまとめて任せたい方
- 菩提寺が遠方にある・分からないけれど、きちんと供養してから手放したい方
- 手を合わせる場所を、小さくてもいいので残したい方
- 遠方の実家の仏壇を片付けたい方(全国対応・一部地域を除く)
おすすめしない人
- とにかく費用を抑えたい方(自治体の粗大ごみが最安です。ただし供養は含まれず、解体・搬出もご自身で行います)
- 菩提寺と長いお付き合いがあり、法要から後始末まで菩提寺と相談しながら進めたい方
- 仏壇を今の大きさのまま使い続ける方(処分もリメイクも必要ありません)
よくある質問
Q1. 法要をしないまま仏壇を処分してもいいですか?
法律や決まりで禁じられているわけではありません。ただ、長年手を合わせてきた仏壇に感謝を伝え、気持ちの区切りをつけるために、お勤めをしてから手放す方が多いです。考え方は宗派やお寺によって異なるため、迷ったら菩提寺に相談してみてください。
Q2. 宗派が分からない仏壇でも供養してもらえますか?
はい。僧侶手配サービスには宗派を指定せずに依頼できるものが多くあります。結壇でも提携寺院の住職が宗派を問わず供養を執り行うため、ご親族に確認しても分からない場合はそのままご相談いただけます。
Q3. 位牌や仏具、過去帳も一緒に供養をお願いできますか?
まとめて受けてもらえる業者・寺院と、仏壇本体のみの場合があるため、依頼先に確認してください。結壇では仏具・位牌を1箱5,000円で引き取り供養しています。過去帳は処分せず、家の記録として引き継ぐ選択もあります。
Q4. 処分の日取りは大安や仏滅を気にした方がいいですか?
六曜(大安・仏滅などの暦)は、もともと仏教とは関係がありません。日柄よりも、ご家族が集まりやすい日を選ぶ方が、みんなで手を合わせて見送れます。気になる場合は、法要の日程と合わせて菩提寺に相談してみてください。
Q5. 引っ越しで仏壇を移動するだけの場合も、お勤めは必要ですか?
移動のときにも、節目としてお勤めをお願いするご家庭があります。処分と同じく決まりがあるわけではなく、お寺や地域によって考え方が異なります。移動の予定を伝えたうえで菩提寺に相談すると迷いません。
浄土真宗のお仏壇も、「感謝を伝えてから手放す」という順番さえ押さえれば、難しいことはありません。供養のこと、本体の処分のこと、小さく残すこと。どこから考えればいいか分からないときは、結壇のサービス紹介からお気軽にお声がけください。仏壇屋3代目として、できる限り一緒に考えます。