
こんにちは。仏壇屋3代目のこうすけです!
引っ越し先に仏壇を置くスペースがなくても、手放すしかないわけではありません。供養したうえで元の仏壇を手のひらサイズに作り直せば、思い出ごと新居へ持っていけます。
この記事でわかること
- 「置けない」と分かったとき、どの順番で何を考えればよいか
- 新居に仏壇を置けないときの5つの選択肢と、それぞれの費用・供養の扱い
- 元の仏壇を小さく作り直して新居へ持っていく方法と料金
- 引っ越しにともなう魂抜き・魂入れの進め方とお布施の目安
- 手放すと決めた場合の、供養と処分のしかた
この記事は、引っ越しが決まり、新居の間取りを見ながら「仏壇をどうしよう」と悩んでいる方に向けて書いています。持っていきたい気持ちはあるのに、物理的に置けない。そんな板挟みの状態から、納得して次の一歩を選べるようになることがゴールです。なお、当店・結壇(ゆいだん)は、引き取った仏壇の一部を使って手のひらサイズの仏壇に作り直す仏壇店です。
【早わかり】引っ越しで仏壇が置けないときの要点
- 選択肢は大きく5つ。「小さく作り直す」「買い替える」「実家に残す」「一時的に預ける」「供養して手放す」
- 仏壇リメイク(元の仏壇の部材を活かして作り直すこと)の一般的な相場は30万〜100万円程度・納期3ヶ月〜半年程度(自社調べ)。結壇は118,000円〜(税込)・供養込み・約2〜3ヶ月
- 結壇の完成品は手のひらサイズ。サイズ例は高さ65×横幅160×奥行き105mmで、新居の棚やカウンターの上に置ける
- リメイクは、引き取りが退去日前に済めば完成品を新居で受け取れる
- 仏壇を動かす前の閉眼供養(魂抜き=仏壇から魂を抜く儀式)のお布施は1万〜5万円程度(自社調べ)
稲垣 亘佑いながき こうすけ
創業60年の仏壇製造会社の3代目です。仏壇の一部分をそのまま活用し、手のひらサイズの仏壇に生まれ変わらせる結壇(ゆいだん)というサービスをやっています。大切な仏壇の想いと歴史を受け継ぐお手伝いをさせていただきます。
仏壇が置けないと感じたら、まず確認したいこと

「置けない」と悩んでいる方の多くは、今と同じ大きさの仏壇を新居に置く前提で考えています。手のひらサイズの仏壇なら、ワンルームの棚の上にも置き場所は見つかります。
当店にも「新居が賃貸で仏間がない」「家具を減らす引っ越しなので仏壇まで手が回らない」というご相談がよく寄せられます。お話を伺うと、悩みの正体は「仏壇を置きたくない」ではなく「今の大きさでは物理的に無理」であることがほとんどです。
そこで、次の順番で考えてみてください。
- 小さい仏壇なら置けるか。棚やカウンターの上に、本を数冊並べるほどのスペースがあれば置けます
- 残す方法を比べる。元の仏壇を小さく作り直す、買い替える、実家に残す、一時的に預ける
- それでも難しければ、供養したうえで手放す
あわせて、ご自身の「捨てたくない」という気持ちの中身も整理してみましょう。親から受け継いだ元の仏壇そのものを残したいのか、手を合わせる場所が新居にあれば十分なのか。前者ならリメイクや一時預かり、後者なら買い替えという具合に、合う方法が変わってきます。
新居に仏壇を置けないときの5つの選択肢と費用

選択肢は「小さく作り直す」「買い替える」「実家に残す」「一時的に預ける」「供養して手放す」の5つです。費用の目安と供養の扱いを一覧で比べてみましょう。
リメイクは、一般的な業者と結壇とで料金の仕組みが大きく違うため、行を分けています。
| 選択肢 | 内容 | 費用の目安 | 供養の扱い | 合う人 |
|---|---|---|---|---|
| リメイク(一般的な業者) | 元の仏壇の部材を活かして小さく作り直す | 30万〜100万円程度(自社調べ)。納期3ヶ月〜半年程度 | 供養を行わない業者が多い | 予算に余裕があり、オーダーメイドでじっくり作りたい人 |
| リメイク(結壇) | 供養したうえで元の仏壇の一部を使い、手のひらサイズに作り直す | 118,000円〜(税込)+引き取り費(地域別)。納期約2〜3ヶ月 | 魂抜きの費用込み | 元の仏壇の面影を残して新居に置きたい人 |
| 小さい仏壇に買い替える | 新居に合うミニ仏壇を新調し、元の仏壇は手放す | 本体3万〜20万円程度(自社調べ)+元の仏壇の供養・処分費 | 元の仏壇の魂抜きと、新しい仏壇の魂入れ | 手を合わせる場所があれば十分な人 |
| 実家・親族の家に残す | 新居には持ち込まず、今の場所に置いたままにする | 動かさなければ大きな費用はかからない | 動かさなければ不要という考え方が一般的 | 実家に管理する人がいて、将来の見通しも立っている人 |
| 一時預かりサービス | 仏壇店や専門業者に一定期間保管してもらう | 月数千円程度+往復の運送費(自社調べ) | 預け先・菩提寺に要確認 | 仮住まいなど、置けない期間が一時的な人 |
| 供養して手放す | 閉眼供養のうえ本体を処分する | 自治体の粗大ごみで数百円〜2,000円程度(自治体により異なる)。業者はサイズ・内容による | 手放す前に魂抜きを行うのが基本 | 引き継ぐ人がおらず、位牌などがあれば足りる人 |
このうちリメイクは次の章で、手放す方法は記事の後半で詳しく説明します。ここでは残りの3つを順に見ていきます。
小さい仏壇に買い替える
ミニ仏壇の本体価格は3万〜20万円程度(自社調べ)です。これに、元の仏壇の閉眼供養と処分の費用が加わります。
現代的なデザインから好みで選べるのが利点ですが、元の仏壇の部材は何も残りません。「あの扉の彫りを残したかった」と後から悔いを残さないよう、手放す前にご家族で一度話し合ってから決めることをおすすめします。
実家・親族の家に残す
今の場所から動かさないため、費用の負担がいちばん小さい方法です。ただし「誰がお世話をするのか」「実家をたたむ日が来たらどうするのか」という宿題は残ります。
家族みんなのご先祖さまだからこそ、置いたままにする場合も「誰が、いつまで」を丁寧に決めておきたいところです。引っ越しの慌ただしさが落ち着いてからでも構いませんので、親族で一度話す機会をつくってみてください。
一時預かりサービスを使う
一時預かりサービスとは、仏壇店や専門業者が仏壇を一定期間保管してくれるサービスのことです。費用は月数千円程度に往復の運送費が加わります(自社調べ)。
仮住まいを挟む住み替えや転勤など、「置けない期間」が一時的な方に合っています。預ける前に魂抜きが必要かどうかは業者や寺院によって考え方が異なるため、あらかじめ預け先と菩提寺の両方に確認してください。
元の仏壇を手のひらサイズに作り直して新居へ持っていく

大きくて置けない仏壇でも、供養したうえで一部を活かして小さく作り直せば、新居に置けます。当店(結壇)は、この作り直しを専門にしている仏壇店です。
仏壇のリメイクはまだ広く知られた選択肢ではなく、手がける業者も少数です。大きな仏壇を小さく作り直す方法は「ダウンサイジング」、元の形のまま洗浄・塗り直しできれいにする方法は「仏壇洗濯(せんたく)」と呼ばれますが、置けないお悩みに合うのは前者です。多くの業者はオーダーメイド型で、相場は30万〜100万円程度、納期は3ヶ月〜半年程度が目安です(自社調べ)。そして結壇では、ダウンサイジングをさらに進めた3つ目の形として、手のひらサイズまで小さくすること、1つの仏壇から複数個を作って兄弟・親族で形見分けすることを独自の強みにしています。
結壇では、料金を次の3コースに分けて明確にしています。
| コース | 内容 | 料金(税込) | 納期の目安 |
|---|---|---|---|
| 梅(部分リノベーション) | 仏壇の一部分を使用 | 四角型118,000円/円背型128,000円 | 約2〜3ヶ月 |
| 竹(フルリノベーション) | 引き取った仏壇のみを使用 | 四角型168,000円/円背型188,000円 | 約2〜3ヶ月 |
| 松(オリジナルオーダー) | サイズ・形に制約なし | 298,000円〜 | 約3ヶ月 |
このほかに、仏壇の引き取り費が地域別に18,000円(静岡)〜51,000円(北海道)かかります。全国に対応しており、魂抜きの費用は料金に含まれています。詳しくはご利用料金をご覧ください。
完成品は手のひらサイズで、一例として梅コース(四角型)は高さ65×横幅160×奥行き105mmです。リビングの棚やカウンターの上に置けるため、「置く場所がない」という前提そのものが変わります。
どの部分を残すかは、「この彫りを残したい」「扉の金具に思い出がある」といったご要望を職人が伺いながら決めていきます。元の仏壇は3辺合計400cm以内が目安ですが、超える場合もできる限り対応方法を一緒に考えますので、まずはお気軽にご相談ください。
納期2〜3ヶ月でも、引っ越しの日程と両立できます
結壇では、引き取りが退去日前に済んでいれば、完成品は新居でお受け取りいただけます。「納期が2〜3ヶ月もあるなら間に合わない」と諦める必要はありません。
旧居で仏壇をお引き取りしたあとは、当店が供養と製作を進めますので、その間にお客さまは引っ越しを済ませられます。完成した小さな仏壇は、新居へお届けします。大きな仏壇の荷造りや運搬の心配がなくなるのも、引っ越しどきには助かるところです。
兄弟・親族で分けられます
1つの仏壇から複数個を作り、兄弟や親族で分けることもできます。結壇では2つ以上のご注文で、2つ目以降が30,000円OFFになります。
実家をたたむ引っ越しでは、誰か1人が大きな仏壇をそのまま引き継ぐこと自体が難しくなっています。みんなで受け継いできたご先祖さまだからこそ、それぞれの家に小さく分けて、それぞれの暮らしの中で手を合わせる。そんな形も選べます。
サービスの全体像はサービス紹介にまとめています。ご相談から始まりますので、仏壇の正確な寸法が分からない段階でも大丈夫です。
引っ越しで仏壇を動かすときの供養(魂抜き・魂入れ)

仏壇を動かす前に魂抜き、新居に安置してから魂入れを行うという流れが一般的とされています。お布施の目安と段取りを押さえておきましょう。
魂入れ(開眼供養)とは、安置した仏壇にあらためて魂を入れる儀式のことです。魂抜きも魂入れも執り行うのは寺院・僧侶で、仏壇店や引っ越し業者ができるのは僧侶の手配までです。
お布施の目安は次のとおりです(自社調べ)。
- 魂抜き(閉眼供養): 1万〜5万円程度
- 魂入れ(開眼供養): 1万〜5万円程度
- 御車代・御膳料: 数千円〜1万円程度
菩提寺がある方は、遅くとも引っ越しの1ヶ月前には連絡しておきましょう。法要の日程はお寺の都合にも左右されるため、退去日が決まった時点で相談しておくと段取りに余裕が生まれます。
なお、宗派によって考え方が異なり、「魂抜き」「閉眼供養」という言葉を使わない宗派もあります。ご自身の宗派の正式な進め方は、菩提寺に確認すると確実です。
結壇にリメイクをご依頼いただく場合は、提携寺院での供養が料金に含まれているため、ご自身で僧侶を手配する必要はありません。菩提寺とお付き合いのある方は、長く見守っていただいたお寺ですから、事前にひと言伝えておくと丁寧です。
手放すと決めた方へ。供養したうえで処分する方法

考え抜いたうえで手放すと決めたなら、閉眼供養を済ませてから処分するのが基本の流れです。仏壇というモノを手放しても、ご先祖さまへの想いや日々の供養まで終わるわけではありません。
主な方法は2つあります。自治体の粗大ごみに出す方法は数百円〜2,000円程度(自治体により異なる)と費用を抑えられますが、運び出しは自分で行う必要があり、僧侶の手配も自分で進めることになります。仏壇店や専門業者に依頼する方法は、料金がサイズや業者によって変わるため、見積もりの際に供養(僧侶手配)の可否まで確認しておくと当日慌てずに済みます。
結壇でも仏壇の処分をお受けしています。処分料金は全国一律のサイズ別(3辺合計で8,800円〜79,800円・税込)で、供養をご希望の場合は仏壇供養22,000円を追加でき、提携寺院が全宗派対応で執り行うためお布施は不要です。処分の場合でも仏壇の一部を写真立てに作り直してお返ししており、対応エリアは全国(一部地域を除く)です。処分と作り直しのどちらが合うか迷っている段階でも、サービス紹介からご相談いただけます。
こんな人におすすめ・おすすめしない人
手のひらサイズへの作り直し(結壇)は、次のような方に合っています。
こんな人におすすめ
- 新居に大きな仏壇を置く場所はないが、手放したくない人
- 親やご先祖さまが使ってきた仏壇の面影・部材を残したい人
- 退去日が迫っており、引き取りだけ先に済ませて完成品は新居で受け取りたい人
- 実家の仏壇を兄弟・親族で分けて受け継ぎたい人
おすすめしない人
- 今の仏壇をそのままの大きさで使い続けたい人(運搬や一時預かりが合っています)
- 元の仏壇の部材にこだわりがなく、新しいデザインから選びたい人(ミニ仏壇への買い替えが合っています)
- とにかく費用を抑えて手放したい人(自治体の粗大ごみがいちばん安価です。ただし供養と運び出しは自分で手配します)
よくある質問
Q1. 新居に仏間も和室もありません。仏壇はどこに置けばいいですか?
置く部屋や向きについて、全宗派共通の厳密な決まりがあるわけではないといわれています。直射日光やエアコンの風が直接当たる場所、湿気の多い場所を避け、家族が落ち着いて手を合わせられる場所を選んでください。宗派・寺院によって考え方は異なるため、気になる場合は菩提寺に相談すると安心です。後から置き直す手間や迷いを残さないためです。
Q2. 仏壇の運搬だけを引っ越し業者に頼めますか?
業者によって対応が異なります。仏壇は装飾が細かく壊れやすいため、対応外としていたり、別料金や特別な梱包が必要になったりする場合があります。見積もりの段階で仏壇があることを伝え、運搬の可否と破損時の補償までまとめて確認しておくのが確実です。
Q3. 位牌だけ新居に持っていき、仏壇は手放してもいいですか?
位牌だけを手元に残し、仏壇本体は閉眼供養のうえ手放す方もいらっしゃいます。位牌を動かす際の供養については宗派・寺院で考え方が異なるため、菩提寺に確認してください。結壇では位牌をミニサイズに作り直すオプション(19,800円)もあり、手のひらサイズの仏壇と一緒に新居へ納められます。
Q4. 実家に仏壇を残して引っ越す場合、供養は必要ですか?
同じ場所に置いたまま動かさないのであれば、特別な儀式は必要ないという考え方が一般的です。閉眼供養は仏壇を動かすときや手放すときに行うものだからです。ただし宗派・寺院によって考え方は異なりますので、迷ったときは菩提寺に相談するとよいでしょう。将来その仏壇を手放す日が来たら、あらためて閉眼供養が必要になります。
Q5. 一時預かりの間、お参りや供養はどうなりますか?
預け先によって、保管中のお参りの可否や供養の扱いは異なります。預ける前に魂抜きが必要かどうかも業者・寺院で考え方が分かれるため、契約前に預け先と菩提寺の両方に確かめておくことをおすすめします。預かりはあくまで一時的な方法ですので、預けている間に「そのあとどうするか」をご家族で話し合っておくことも大切です。
まとめ:住まいが変わっても、手を合わせる場所は残せる
新居に仏壇を置けなくても、選択肢は処分だけではありません。小さく作り直す、買い替える、実家に残す、一時的に預ける。住まいの変化に合わせて、仏壇の形も変えられます。
結壇では、供養したうえで元の仏壇の一部を活かし、手のひらサイズに作り直して新居へお届けしています。一般的なリメイク相場が30万〜100万円程度(自社調べ)のところ、結壇は118,000円〜(税込)・供養込みで、引き取りが退去日前に済めば納期の心配もいりません。実際にご利用いただいた方の感想はお客様の声で紹介しています。
引っ越しは、ご先祖さまとのこれからの向き合い方を家族で話し合えるよい機会でもあります。「置けないから終わり」ではなく、「これからどう手を合わせていくか」。その相談相手として、サービス紹介からお声がけいただければうれしいです。