
こんにちは。仏壇屋3代目のこうすけです!
遠方に住んでいても、実家の仏壇は「そのまま移す」「小さく作り直して自宅で受け継ぐ」「供養したうえで手放す」などの中から選べます。相談や見積もりは電話やLINEで先に済ませておき、帰省は引き取り当日の1回に集約するのが基本の段取りです。
この記事でわかること
- 遠方から実家の仏壇に向き合うときの選択肢の全体像と費用
- 帰省1回で供養から運び出しまで終える段取り
- 粗大ごみや宅配便など、遠方だと難しい方法の落とし穴
- 実家の仏壇を手のひらサイズに作り直して自宅で受け継ぐ方法
- 親族や菩提寺への相談の進め方
【早わかり】遠方の実家の仏壇の要点
- 相談・見積もりは電話やLINEで済ませ、帰省は引き取り当日の1回に集約するのが基本形
- 実家の自治体の粗大ごみは数百円〜2,000円程度(自治体により異なる)と安いが、収集日の朝に現地で運び出す人手が必要
- 閉眼供養(魂抜き)のお布施は1万〜5万円程度(自社調べ)。日程は帰省に合わせて菩提寺と電話で調整できる
- 結壇では実家の仏壇の一部を手のひらサイズに作り直して自宅へお届けする。梅コース118,000円(税込)〜・引き取りは全国対応(地域別18,000〜51,000円・魂抜きの費用込み)・納期は約2〜3ヶ月
- 手放すと決めた場合、結壇の仏壇処分サービスは全国一律サイズ別8,800円〜(税込)。当日は立ち会いのみで、供養オプションを付けてもお布施は不要
この記事は、実家を離れて暮らしていて、親御さんの死去や介護施設への入居、実家の売却・解体などをきっかけに、実家に残る仏壇の扱いを考え始めた方に向けて書いています。
稲垣 亘佑いながき こうすけ
創業60年の仏壇製造会社の3代目です。仏壇の一部分をそのまま活用し、手のひらサイズの仏壇に生まれ変わらせる結壇(ゆいだん)というサービスをやっています。大切な仏壇の想いと歴史を受け継ぐお手伝いをさせていただきます。
遠方に住んでいる場合、実家の仏壇の選択肢は大きく5つ

実家の仏壇への向き合い方は、「そのまま置いておく」「自宅へ移す」「小さく作り直して受け継ぐ」「供養したうえで手放す」「位牌などだけ先に持ち帰って保留する」の5つに整理できます。どれか1つだけが正解というものではなく、住まいの事情とお気持ちの両方で選ぶものです。
きっかけは親御さんの死去だけではありません。介護施設への入居、実家の売却や解体、空き家になった実家の整理など、さまざまなご事情があります。当店にも「実家に仏壇だけが残っていて、どうしたらいいか分からない」というご相談が増えています。
注意したいのは、空き家に仏壇を置いたままにすると湿気やほこりで傷みが進むことです。売却や解体が決まれば引き渡し日という期限も生まれるため、「置いておく」を選ぶ場合も、いつまでにどうするかは決めておきたいところです。
遠方から選ぶときの比較ポイントは、費用に加えて「帰省や立ち会いがどれだけ必要か」です。それぞれの方法を一覧にまとめました。
| 方法 | 費用の目安 | 帰省・立ち会い | ポイント |
|---|---|---|---|
| そのまま実家に置いておく | 0円 | 管理のたびに帰省 | 空き家になると傷みやすい。売却・解体が決まると期限ができる |
| 自宅へそのまま移す | 引越業者などの運送費(要見積もり) | 搬出時に立ち会い | 宅配便では送れないのが一般的。自宅の置き場所の確保が前提 |
| 位牌などだけ先に持ち帰る | 交通費のみ | 帰省のついでに可能 | 本体の結論を急がずに済む中間の方法 |
| 菩提寺で閉眼供養+本体は別途手配 | お布施1万〜5万円程度(自社調べ)+処分費 | 供養の日に帰省 | 寺院が本体まで引き取ることは極めて稀 |
| 実家の自治体の粗大ごみ | 数百円〜2,000円程度(自治体により異なる) | 収集日の朝に現地で搬出 | 収集日に合わせた帰省か親族の協力が必要。供養は別途 |
| 仏壇店・専門業者に依頼 | 小型1万〜2万円程度・大型は数万円程度(自社調べ) | 引き取り時に立ち会い | 供養(僧侶の手配)まで相談できるかを確認する |
| 不用品回収業者 | 1万〜4万円程度(自社調べ) | 引き取り時に立ち会い | 市区町村の許可の確認が必須。供養なしが多い |
| 結壇のリメイク(小さく作り直す) | 梅コース118,000円(税込)〜+引き取り費18,000〜51,000円(魂抜きの費用込み) | 引き取り当日のみ | 相談は電話・LINE。完成品は自宅へ配送。納期は約2〜3ヶ月 |
| 結壇の仏壇処分サービス | 全国一律サイズ別8,800円〜(税込) | 当日は立ち会いのみ | 全国対応(一部地域を除く)。仏壇の一部を写真立てにして返却 |
そのまま自宅へ移す場合の注意点
実家の仏壇をそのまま自宅へ移すこと自体は可能ですが、宅配便では仏壇を取り扱っていないのが一般的です。運ぶなら引越業者や、仏壇の運送に対応した専門業者に見積もりを取ることになります。
移動の前には、閉眼供養(へいげんくよう)を行うという考え方が一般的です。閉眼供養とは、仏壇から魂を抜く供養のことで、「魂抜き(たましいぬき)」とも呼ばれます。長年手を合わせてきた仏壇に感謝を伝え、気持ちの区切りをつけるという意味合いがあります。新しい場所に据えたあとは、魂を入れ直す開眼供養(かいげんくよう)を行います。宗派によって考え方が異なり、「魂抜き」「閉眼供養」という言葉を使わない宗派もあります。ご自身の宗派の正式な進め方は、菩提寺に確認すると確実です。菩提寺(ぼだいじ)とは、代々のお墓や法要をお願いしているお寺のことです。
もうひとつの壁が置き場所です。実家サイズの仏壇は高さも奥行きもあり、マンションなど今の住まいにそのまま納まらないケースが少なくありません。移すと決める前に、置きたい場所の幅・高さ・奥行きを測っておきましょう。
運び出しを頼む場合は、仏壇の寸法と、仏間から玄関までの通り道の様子を業者に伝えておくとスムーズです。廊下の幅や階段の曲がり方で、搬出の方法や人数が変わるためです。
供養したうえで手放す方法と費用

手放す場合は、「供養」と「本体の処分」を分けて考えるのが基本です。閉眼供養を執り行うのは寺院・僧侶で、本体の運び出しや処分は業者・自治体に頼むという役割分担になります。
寺院が仏壇本体まで引き取ってくれるケースは極めて稀です。「お寺に全部お任せできる」とは考えず、供養は菩提寺に、本体は別の方法で、と切り分けて考えるのが現実的です。
菩提寺に閉眼供養をお願いする
お布施の目安は1万〜5万円程度(自社調べ)です。実家まで足を運んでいただく場合は、御車代・御膳料として数千円〜1万円程度(自社調べ)を包むこともあります。日程の相談は電話でできるので、帰省の予定に合わせて調整しやすい方法です。
菩提寺がない場合は、僧侶手配(お坊さん派遣)サービスという選択肢もあります。閉眼供養は3万〜5万円程度(自社調べ)で、多くの場合、お布施や御車代を含んだ定額になっています。
実家の自治体の粗大ごみに出す
費用は数百円〜2,000円程度(自治体により異なる)と、最も安く済む方法です。ただし申し込み先は実家のある自治体で、収集日の朝に指定場所まで自分たちで運び出す必要があります。
遠方に住んでいると、収集日に合わせて帰省するか、近くの親族に頼むことになります。大きな仏壇は1人では運べないため、人手の確保まで含めて計画してください。供養は含まれないので、行う場合は運び出しの前に済ませておきます。
仏壇店・専門業者に引き取りを頼む
費用の目安は小型で1万〜2万円程度、大型は数万円程度(自社調べ)です。日程を合わせて実家まで引き取りに来てもらえるため、遠方からでも段取りしやすい方法と言えます。
選ぶときの確認ポイントは、供養(僧侶の手配)まで相談できるかどうかです。閉眼供養そのものを行うのは僧侶で、仏壇店や業者は僧侶の手配までを担ってくれます。
不用品回収業者に頼む
費用は1万〜4万円程度(自社調べ)です。家庭の不用品の回収には市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可が必要で、無許可の業者をめぐるトラブルには国民生活センターも注意を呼びかけています。
電話一本で片づく手軽さは魅力ですが、遠方で現地を確認しにくいからこそ、許可の有無と供養に対応しているかどうかは必ず確かめてください。
結壇の仏壇処分サービスを利用する
結壇では、全国一律のサイズ別料金で仏壇の引き取り処分を行っています。3辺合計150cmまでの仏壇なら税込8,800円で、対応エリアは全国(一部地域を除く)です。搬出は提携の物流サービスが担当し、当日は立ち会いのみで済むため、帰省は引き取り日の1回にまとめられます。
仏壇供養のオプション(22,000円)を付けると、提携寺院の住職が全宗派対応で供養を執り行います。お布施は不要で、吊り下げやクレーンなどの特殊作業を除いて追加料金はかかりません。仏具の供養は1箱5,000円で承ります。
処分を選ばれた場合も、結壇では仏壇の一部を写真立てに作り直してお返しし、供養完了の証である「祈りの証」プレートを供養後1〜2ヶ月ほどでお届けします。仏壇というモノを手放したあとも、手を合わせる気持ちの置きどころが残るようにという考えからです。小さな仏壇であれば、梱包して送る郵送処分(120サイズまで・一律4,800円・送料はお客さま負担)もあります。詳しくはサービス案内をご覧ください。
帰省1回で終える段取り4ステップ

遠方からの仏壇じまいは、「帰省前に決めて、帰省1回で終える」が基本形です。決めごとと相談は電話やLINEで先に済ませ、供養と引き取りを同じ日程にまとめます。
ステップ1:家族・親族と方針を話す
まず、兄弟や親戚と「実家の仏壇をどうするか」を共有しましょう。あとで揉めないためだけではなく、家族みんなのご先祖さまだからこそ、全員で丁寧に見送り方を決めたいからです。離れて暮らしていても、電話やグループチャットで十分に話し合えます。
ステップ2:菩提寺と業者に遠方から相談する
菩提寺への連絡は、遠方からの電話で始められます。事情を伝えれば、供養の進め方や日程を一緒に考えてもらえます。
業者への相談も同じで、仏壇のおおよその大きさや、仏間から玄関までの通り道の写真を送っておくと見積もりが具体的になります。結壇でも、ご相談は電話またはLINEで受け付けています。
ステップ3:供養日と引き取り日を同じ帰省日程にまとめる
供養と引き取りを別々の帰省にすると、交通費も休みも倍かかります。菩提寺の供養を午前に、業者の引き取りを午後に、というように同じ日程へ寄せるのがコツです。
日程が決まったら、実家の鍵の管理や当日の駐車場所も確認しておきます。細かいことですが、遠方だと当日にやり直しがきかないため、前もって確かめておくことが大切です。
ステップ4:当日は中身の最終確認と立ち会い
当日は、仏壇の引き出しを業者と一緒に開けて、通帳や印鑑、現金、古い写真などが残っていないか最終確認します。ご家族だけで事前に確認しきるのは難しいので、この時間は必ず取ってください。
ここまで済めば、あとは業者に任せられます。結壇の場合、処分でもリメイクでも、当日にお願いするのは立ち会いだけです。
捨てずに残す選択肢:実家の仏壇を小さく作り直して自宅で受け継ぐ

実家には置いておけない。自宅には大きすぎる。それでも捨てたくない。この悩みをまとめて解消できるのが、実家の仏壇の一部を活かして手のひらサイズに作り直すリメイクです。
ひとくちに「捨てたくない」と言っても、中身は人それぞれです。実家の仏壇というモノそのものを残したいのか、手を合わせる場所が守れれば十分なのか。前者ならリメイクが、後者なら供養したうえでの処分(写真立てのお返し付き)が合っています。
仏壇のリメイクを手がける業者はまだ少なく、この方法を知らないまま処分を決めてしまう方がほとんどです。一般的なリメイクはオーダーメイド型で料金が分かりにくく、相場は30万〜100万円程度(自社調べ)、納期は3ヶ月〜半年程度が目安です。結壇では料金をパッケージ化しており、仏壇の一部を活かす梅コースが四角型118,000円・円背型128,000円(税込)、引き取った仏壇のみを使って作る竹コースが四角型168,000円・円背型188,000円、フルオーダーの松コースが298,000円〜です。納期は約2〜3ヶ月で、魂抜きをしたうえで職人が製作します。
遠方の方に特にお伝えしたいのは、この流れが「実家に通えない」という悩みとそのまま噛み合う点です。
- ご相談・お見積もりは電話またはLINEで進められます
- 引き取りは全国対応で、弊社スタッフまたは提携の物流サービスが実家まで伺います。費用は地域別に18,000円(静岡)〜51,000円(北海道)で、魂抜きの費用も含まれています
- 帰省は引き取り当日の1回に集約できます
- 完成した手のひらサイズの仏壇は、ご自宅へ配送でお届けします
「この彫りを残したい」「扉の面影を活かしたい」といったご要望は、職人がお話を伺いながら形にします。3辺合計400cmを超えるような大きなお仏壇についても、まずはお気軽にご相談ください。
兄弟が離れて暮らしているなら、1つの仏壇から複数のミニ仏壇を作って分け合う方法もあります。結壇では2つ以上のご注文で、2つ目以降が30,000円OFFになります。実際に、実家の取り壊しをきっかけにリメイクを選ばれた方の声をお客様の声で紹介しています。
コースの詳細はご利用料金を、引き取りから納品までの流れはサービス案内をご覧ください。
こんな人におすすめ・おすすめしない人
小さく作り直して受け継ぐ方法にも、向き不向きがあります。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。
小さく作り直す方法がおすすめな人
- 実家の売却・解体や施設入居で、仏壇を動かす期限が決まっている方
- 何度も帰省できないけれど、ご先祖さまときちんと向き合って区切りをつけたい方
- 自宅に大きな仏壇を置く場所はないが、捨てることには抵抗がある方
- 離れて暮らす兄弟で、実家の仏壇の思い出を分け合いたい方
おすすめしない人
- 自宅に仏間や十分なスペースがあり、実家の仏壇をそのまま移せる方。引越業者などへの運送依頼と、移動前後の供養の相談だけで足ります
- 費用を最小限に抑えることが最優先の方。実家の自治体の粗大ごみなら数百円〜2,000円程度(自治体により異なる)で済みます。ただし収集日の朝の運び出しと、供養を行う場合の手配は別に必要です
よくある質問
Q1. 一度も帰省せずに、実家の仏壇の片づけを終えられますか?
貴重品の最終確認と鍵の開け閉めがあるため、引き取り当日の1回は立ち会うのが基本です。どうしても難しい場合は、近くに住む親族に立ち会いを代わってもらう方法があります。結壇では相談から見積もりまで電話やLINEで進められ、当日も立ち会いのみで済むため、帰省は最短1日にまとめられます。
Q2. 位牌や過去帳だけ先に自宅へ持ち帰ってもいいですか?
持ち帰ること自体は可能で、本体の結論を急がずに済む現実的な方法です。ただし、位牌の移動にあたって供養を行うかどうかは宗派・寺院によって考え方が異なります。菩提寺に一声かけてから運ぶと、あとから悔いを残さずに済みます。
Q3. 仏壇の引き出しに何が入っているか分からず、遠方から確認に行けず不安です。
仏壇の引き出しには、通帳・印鑑・現金・古い写真などが残っていることが少なくありません。ご家族だけで完全に確認しきるのは難しいため、引き取り当日に業者と一緒に開けて最終確認する流れが基本です。帰省の際に開けられる引き出しを一通り開けて写真を撮っておくと、当日の確認が短時間で済みます。
Q4. 兄弟のうち、誰が仏壇を引き継ぐべきでしょうか?
「長男が継がなければならない」といった決まりがあるわけではなく、住まいの事情やお参りのしやすさで決めるご家庭が増えています。家族みんなのご先祖さまだからこそ、全員が納得できる形を話し合うことが大切です。結壇では1つの仏壇から複数のミニ仏壇を製作できる(2つ目以降30,000円OFF)ため、兄弟それぞれの自宅で受け継ぐ形も選べます。
Q5. 実家の引き渡しが迫っているのに、自宅の置き場所が決まっていません。
仏壇の一時預かり・保管サービスを利用する方法があります。費用の目安は月数千円程度+往復の運送費(自社調べ)です。預けている間に置き場所を整えたり、小さく作り直すかどうかをゆっくり検討したりできます。
まとめ:遠方でも、実家のご先祖さまと向き合えます
遠方に住んでいても、実家の仏壇の選択肢は「置いておく」「移す」「小さく作り直す」「供養したうえで手放す」「保留する」の5つから選べます。相談ごとは電話やLINEで先に済ませ、供養と引き取りを同じ日程にまとめれば、帰省1回で区切りをつけられます。
距離があることは、ご先祖さまへの想いの深さとは関係ありません。実家に通えなくても、実家の仏壇を手のひらサイズにして自宅で受け継ぐ方法があります。「遠方だから手放すしかない」と決めてしまう前に、一度サービス案内をご覧いただき、お気軽にご相談ください。