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仏具は残す?処分する?品目別の判断基準と進め方

仏具は残す?処分する?品目別の判断基準と進め方

こんにちは。仏壇屋3代目のこうすけです!

仏具は、全部を処分しなければいけないものでも、全部を残さなければいけないものでもありません。これからも使うもの・手を合わせてきたもの・思い出として手元に置きたいものだけを選び、残りをまとめて供養に出すという分け方が、いちばん後から悔いを残しにくい進め方です。

当店にも「仏壇本体は業者さんにお願いしたけれど、香炉とおりんと仏飯器が残ってしまった」「小さい仏壇に替えたら今の仏具が入らない」というご相談が届きます。この記事では、どこまで残してどこから手放すか、その線引きの仕方を一枚に整理しました。

【早わかり】仏具を残す・処分するの要点

  • 判断の物差しは3つ。新しい置き場所の寸法に収まるか / これからも使うか / 家族の中に引き継ぎたい人がいるか
  • 位牌・本尊・過去帳・数珠は残す判断になりやすく、香炉や花立のように場を整える道具は、サイズの合うものに入れ替える方が多い
  • ごみに出す場合、区分は材質と大きさで決まる。金属・陶器は不燃、木・紙は可燃が目安で、30〜50cmを超えると粗大ごみになる自治体が多く、費用は数百円〜2,000円程度(自治体により異なる)
  • 箱に詰めて送るお焚き上げは1箱あたり5,000円〜1万円程度(自社調べ)。結壇では仏具・位牌の引き取り供養を1箱5,000円(税込・送付)、仏具一式セットを59,800円(税込)、位牌の作り直しを19,800円(税込)で承っている
  • 仏具の買取は値が付かないことが多く(自社調べ)、位牌・本尊・過去帳はそもそも対象外

この記事でわかること

  • 残すか手放すかを決めるときの3つの物差し
  • 品目別の「残す判断になりやすいケース」と「手放す場合の扱い」
  • 残し方は4通りあること(使い続ける・入れ替える・形見にする・記録として残す)
  • 手放すと決めた仏具の依頼先ごとの費用と、供養の有無
  • 仏壇そのものを小さく作り直して残すという方法

この記事を読んでほしい方

仏壇じまいの途中で仏具だけが手元に残った方、小さい仏壇やミニ仏壇へ買い替えて今の仏具が入らない方、実家の片づけで仏具一式が出てきて捨ててよいか迷っている方に向けて書いています。

結壇 監修者 稲垣亘佑

この記事の監修者

稲垣 亘佑いながき こうすけ

創業60年の仏壇製造会社の3代目です。仏壇の一部分をそのまま活用し、手のひらサイズの仏壇に生まれ変わらせる結壇(ゆいだん)というサービスをやっています。大切な仏壇の想いと歴史を受け継ぐお手伝いをさせていただきます。

残すか処分するかは「何を残したいのか」から決まる

残すか処分するかは「何を残したいのか」から決まる

先に仏具の範囲をはっきりさせておきます。仏具とは、仏壇の中や周りに置いて日々のお参りに使う道具の総称です。 本尊・位牌・過去帳のように手を合わせてきたものから、香炉・花立・燭台・おりん・仏飯器・経机まで、幅のある呼び方になります。

そのうえで、仕分けが進まないときはたいてい「残したい」の中身が定まっていません。元の仏壇というモノを残したいのか、手を合わせる対象さえ残ればよいのか、思い出の品として手元に置きたいのか。この3つは似ているようで、選ぶ方法がまったく変わります。

たとえば「手を合わせる対象さえ残ればよい」なら、位牌と本尊だけ引き継いで、道具類は新しいサイズに入れ替えるのが早道です。「元の仏壇というモノを残したい」なら、仏具よりも先に、仏壇本体の行き先を決める必要があります。

品目ごとの迷いは、次の3つの物差しに当てはめると整理できます。

  • 寸法: 新しい仏壇や置き場所に無理なく収まるか。ここが最も多い分かれ目です
  • これからも使うか: 毎日鳴らすおりん、毎日ご飯をお供えする仏飯器のように、続ける習慣があるか
  • 家族の気持ち: 「祖母がいつも鳴らしていた音だから」と引き継ぎたい人がいるか

3つのうちどれにも当てはまらない品は、手放す側に寄せて差し支えありません。逆にひとつでも強く当てはまるなら、置き場所を工夫してでも残す価値があります。

品目別に見る「残す/手放す」の目安

品目別に見る「残す/手放す」の目安

品目ごとの目安を表にまとめました。三具足(みつぐそく)とは、香炉・花立・燭台の3点をひと組にした呼び方です。 花立と燭台を一対ずつに増やした5点は五具足と呼ばれます。

品目 残す判断になりやすいケース 手放す場合の扱い
本尊(仏像・掛軸) 新しい仏壇でも引き続きお祀りする 手を合わせてきた対象。供養を済ませてから、僧侶にお預けするか、仏壇と一緒に業者へ引き取ってもらう
位牌 基本は残す。数が多ければ繰出位牌や過去帳にまとめる 小さく作り直す場合も、元の位牌の供養を先に済ませるのが一般的
過去帳・法名軸 家系の記録という性格が強く、そのまま残す方が多い 供養に出す場合は、記載内容を書き写してから
遺影 小さくプリントし直す、データにして残す 額を外し、枠と写真に分ける。お焚き上げに出す方も多い
おりん・りん台・りん棒 音が気に入っている、毎日鳴らす習慣がある 金属は不燃が目安
香炉・花立・燭台(三具足) 新しい仏壇の内寸に収まる 陶器・金属とも不燃が目安
仏飯器・茶湯器・高坏・仏器膳 これからもお供えを続ける 同上
経机・仏具台 置き場所があり、収納としても使える 木製は可燃。30cmを超えると粗大ごみの自治体が多い
経本・線香・ろうそく 使いかけは引き続き使う 紙・ろうそくは可燃が目安
数珠 個人の持ち物。形見として残す方が多い 材質により可燃・不燃

区分の呼び方も大きさの基準も自治体ごとに違います。お住まいの自治体のごみ分別辞典で「仏具」「香炉」と品目名を検索してから出すと、出したのに収集してもらえず持ち帰る、といった行き違いを避けられます。

仏具と分けて考えるもの

仏壇の周りから出てくるもののうち、次の2つは仏具といっしょくたにしないでください。

神棚・お札・神具は神社の領分にあたり、お札は授かった神社へお返しするのが基本の形です。郵送の供養サービスでも、仏具と同じ箱に入れられない場合があります。

遺骨・骨壷は、ごみとして出せる品ではありません。改葬や納骨の手続きが関わりますので、寺院や霊園、専門の窓口にご相談ください。この記事では扱いません。

残す仏具の選び方と、4つの残し方

残す仏具の選び方と、4つの残し方

残す側でいちばんつまずくのは寸法です。仏具は仏壇の内寸に合わせて選ぶのが基本で、小さい仏壇に大きい香炉を入れると灰がこぼれ、花立が高すぎると扉が閉まりません。せっかく残しても毎日のお参りがしづらくなるなら、入れ替えを検討した方が長く続きます。

残し方は、おおむね次の4通りに分かれます。

残し方 合う品目 費用の目安 気をつけたい点
そのまま使い続ける 位牌・本尊・おりん・過去帳・数珠 0円 新しい仏壇の内寸に収まるかどうかが分かれ目
小さいものに入れ替えて中身だけ引き継ぐ 位牌・本尊・三具足 結壇の場合、位牌の作り直し19,800円(税込)、仏具一式セット59,800円(税込)、おりんセット22,800円(税込) 位牌を作り直すときは、元の位牌の供養を先に済ませる形が一般的
形見として手元に残す 数珠・おりん・小ぶりな仏具 0円 仏壇の外で保管すると所在が分からなくなりがち。1箱にまとめて中身を書いておく
記録として残す 過去帳・遺影 0円〜。結壇では過去帳の作成が5,980円〜(税込・記帳1件につき3,000円) 過去帳は家系の記録として残す方が多い。遺影は写真をデータにして額だけ手放す方法もある

結壇では、仏壇を手のひらサイズに作り直したあとにお使いいただける仏具をオプションでご用意しています。位牌の作り直しが19,800円(税込)、仏具一式セットが59,800円(税込)、おりんセットが22,800円(税込)、仏像(お釈迦様)が24,800円(税込)です。料金の全体像はご利用料金のページにまとめてあります。

サイズの参考までに、結壇の梅コース・竹コースでお作りするミニ仏壇は、四角型が高さ65×幅160×奥行き105mm、円背型が高さ160×幅160×奥行き105mmです。おりんや位牌などを収納できるつくりですので、普段は仏具をしまっておきたいという方にも合います。

なお、新しく小型の仏壇を買い直す場合の購入費は3万〜20万円程度(自社調べ)が目安で、ここに元の仏壇の供養と処分の費用が加わります。仏具だけを買い替えるのか、仏壇ごと考え直すのかで総額が変わりますので、先に全体を見比べておくと判断がぶれません。

手放すと決めた仏具の進め方と費用

手放すと決めた仏具の進め方と費用

まず供養についてですが、香炉や花立のように場を整える道具は、必須とされないことが多く、ご家族の気持ちで決めていただいてかまいません。とはいえ気持ちの区切りとして一式まとめてお焚き上げに出される方も多く、そこに正解不正解はありません。

宗派によって考え方が異なり、「魂抜き」「閉眼供養」という言葉を使わない宗派もあります。ご自身の宗派の正式な進め方は、菩提寺に確認すると確実です。手順を間違えたのではないかと、後から気に病まずに済みます。

依頼先ごとの違いをまとめました。

手放し方 費用の目安 期間の目安 供養
菩提寺に持ち込んでお焚き上げ お布施として1万〜5万円程度(自社調べ・読経を伴う場合) 依頼から1〜数週間。春や秋にまとめて行う寺院もある あり
箱に詰めて送るお焚き上げ(一般) 1箱あたり5,000円〜1万円程度(自社調べ) 供養完了の連絡まで1〜2ヶ月程度 あり
結壇の仏具・位牌の引き取り供養 1箱 5,000円(税込・送付) 発送後に順次 あり(提携寺院の住職が全宗派に対応)
仏具店・仏壇店に引き取りを依頼 店により異なる(買い替えと同時なら応じる店もある) 持ち込みなら即日から 僧侶の手配を頼める店もある
自治体のごみに出す 数百円〜2,000円程度(自治体により異なる) 収集日次第。粗大ごみは予約制 なし
不用品回収・遺品整理業者に頼む 1万〜4万円程度(自社調べ) 即日〜数日 僧侶手配の可否は業者による
買取に出す ほとんど値が付かない(自社調べ) なし

ひとつ押さえておきたいのは、閉眼供養(魂抜き)を執り行うのは寺院や僧侶だということです。仏具店や処分業者は僧侶を手配してくれますが、儀式そのものを店が行うわけではありません。依頼先を比べるときは、手配まで頼めるかどうかを聞いておくと当日の段取りが読めます。

買取について期待される方も多いのですが、真鍮のおりんや燭台に値が付くことはあっても、選別の手間がかかる分だけ少額にとどまるのが実情です(自社調べ)。位牌・本尊・過去帳はそもそも買取の対象外ですので、売って費用を賄うという計画は立てない方が現実的です。

結壇では、仏具・位牌の引き取り供養を1箱5,000円(税込)で承っています。残す分を選び終えたあと、残りを箱に詰めて送っていただければ済みますので、仕分けの出口として使っていただければと思います。仏壇本体の作り直しや処分と合わせてのご依頼も可能です。

誰が何を引き取るかを、家族で決めておく

仏具の仕分けは、実は寸法よりも人の気持ちで止まることが多い作業です。「香炉くらいはごみでいい」と考える方と「一式まとめてお焚き上げしたい」と考える方が同じ家の中にいらっしゃるのは、まったく珍しくありません。

家族みんなのご先祖さまにまつわる品ですから、手をつける前に一言相談しておく。それだけで後から気まずさを残さずに済みますし、「そういえば祖父がこのおりんを毎朝鳴らしていた」といった話が出てきて、かえって良い時間になることもあります。

数珠やおりんのように分けられるものは、思い切って形見分けにしてしまうのも手です。結壇では、ひとつの仏壇から複数のミニ仏壇をお作りすることもでき、2つ以上のご注文で2つ目以降が30,000円引きになります。兄弟それぞれの家に手を合わせる場所を持てる形ですので、誰が引き取るかで話が止まっているご家族にも向いています。

捨てずに残すという選択肢もあります

捨てずに残すという選択肢もあります

ここまで仏具の話をしてきましたが、仏具を選り分けている段階なら、仏壇本体そのものを小さく作り直して残すという方法もまだ間に合います。あまり知られていない方法なので、選択肢のひとつとして触れておきます。

一般に仏壇を作り直す方法は2系統あります。大きな仏壇を小さく作り直すダウンサイジングと、元の形を活かして洗浄や塗り直しできれいにする仏壇洗濯(せんたく)です。仏壇洗濯は金仏壇で選ばれることが多い方法になります。

結壇ではこの2つに加えて、手のひらサイズまで小さくすることと、ひとつの仏壇から複数個お作りして家族で形見分けすることができます。扉や彫刻、木材といった装飾や構造の部分を活かして作り直しますので、「この彫りだけは残したい」といったご希望を職人が伺いながら、どこを使うかを決めていきます。

比較ポイント 一般的なリメイク業者 結壇
費用 30万〜100万円程度(自社調べ) 梅コース118,000円〜(税込)+引き取り費用(地域別・18,000〜51,000円)
納期 3ヶ月〜半年程度(自社調べ) 約2〜3ヶ月
料金の分かりやすさ オーダーメイド中心で、見積もりが出るまで分かりにくいことが多い コース制で料金を公開
供養(魂抜き) 行わない業者も多い 供養をしたうえで加工。費用はコース料金に含む
仏具・位牌 業者による 相談可。ミニ仏具・位牌の作り直しはオプション

処分との一番の違いは、手を合わせる場所が残ることです。供養したうえで手放す方法では、気持ちの区切りはついても、これから手を合わせる先は別に用意することになります。実際にお使いの様子はお客様の声をご覧ください。作り直しの流れはサービスページにまとめています。

もちろん、供養したうえで手放すと決めた方もご相談いただけます。結壇では仏壇の処分・供養も承っていますので、まずはお気軽にお声がけください。

こんな人におすすめ / おすすめしない人

仏具を残す方向がおすすめな方

  • 毎日おりんを鳴らす、ご飯をお供えするなど、続けている習慣がある方
  • 位牌や過去帳など、手を合わせる対象をこれからも自宅で守っていきたい方
  • 新しい仏壇や置き場所の寸法に、今の仏具が無理なく収まる方
  • 家族の中に「これは引き継ぎたい」という品がはっきりある方

残さずまとめて手放す方が合う方

  • 置き場所が限られていて、仏具を並べる余裕がない方
  • 今の仏具が新しい仏壇に収まらず、無理に使うとお参りしづらくなる方
  • 遠方の実家を片づけていて、持ち帰って管理するのが難しい方
  • 誰が引き取るか決まらず、一式まとめて供養に出す方が家族で納得できる方

迷ったときは、いったん「残す候補」を1箱に集めてみてください。入りきらないようなら、もう一度絞り込む余地があります。その状態で家族に見てもらうと、話が早く進みます。

よくある質問

Q. 仏壇本体を業者に引き取ってもらう前に、仏具だけ先に処分してもいいですか?

問題ありません。むしろ仏壇を引き渡すときは中を空にしておくのが基本ですので、順番としては自然です。ただし業者によっては仏具も一緒に引き取ってくれる場合がありますから、先に確認しておくと、送り先を分ける手間が省けます。

Q. 使いかけの線香やろうそく、お供え物はどうすればいいですか?

線香とろうそくは、残す仏具と一緒に持っていって使い切るのがいちばんです。処分する場合、紙やろうそくは可燃として出せる自治体が多いのですが、区分はお住まいの自治体の分別辞典で確認してください。お菓子や果物のお供えは、下げていただいて構いません。

Q. 実家から仏具一式が出てきましたが、宗派が分かりません。このまま進めても大丈夫ですか?

仕分けそのものは、宗派が分からなくても進められます。残すか手放すかは、寸法・これからも使うか・引き継ぎたい人がいるかで決められるからです。宗派を知りたい場合は、位牌に記された文字や過去帳、ご親族の記憶から辿れることがあります。それでも分からないときのために、全宗派に対応して供養を行う窓口もあります。結壇の仏具・位牌の引き取り供養も、提携寺院の住職が全宗派に対応しています。

Q. 残すと決めた仏具を、しばらく使わずにしまっておいてもいいですか?

差し支えありません。ただし箱の外に中身を書いておかないと、数年後にどこへしまったか分からなくなります。結壇のミニ仏壇はおりんや位牌を収納できるつくりですので、普段はしまっておいて、命日やお盆だけ出すという使い方をされる方もいらっしゃいます。

Q. 神棚のお札やお守りも、仏具と同じ箱に入れて送っていいですか?

分けてお考えください。お札やお守りは授かった神社へお返しするのが基本の形で、郵送の供養サービスでも仏具と同じ箱に入れられないことがあります。送る前に、受け付けてもらえる品目を確かめておくと確実です。

まとめ

仏具の仕分けは、材質やごみの区分から入るとかえって迷います。新しい置き場所に収まるか、これからも使うか、引き継ぎたい人がいるか。この3つで残す品を先に選び、残りをまとめて供養に出す。この順番で進めると、手が止まりません。

そして、仏具を選り分けている今の段階なら、仏壇そのものを小さく残す道もまだ残っています。結壇では梅コース118,000円〜(税込・供養込み)で、引き取った仏壇の一部を使って手のひらサイズに作り直しています。今お使いのおりんや位牌をどう扱うかも含めて一緒に考えますので、サービスページからお気軽にご相談ください。

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