
こんにちは。仏壇屋3代目のこうすけです!
家の宗派がわからなくても、仏壇の供養も処分も、そのまま進められます。宗派を問わずに供養を受け付けている依頼先がありますので、「調べがつくまで仏壇じまいを止めておく」必要はありません。
【早わかり】宗派がわからないときの仏壇の進め方の要点
- 仏壇本体の引き取り・処分そのものに、宗派の特定は必要ない
- 確かめたい場合は、菩提寺、親族の年長者、お墓の管理者(わからなければ墓地のある市区町村の窓口)の順に当たると答えにたどり着きやすい
- 仏壇の中や位牌、お墓の文字は手がかりになるものの、それだけで宗派を断定することはできない
- 宗派がわからないまま頼む場合、寺院に直接お願いするならお布施は1万〜5万円程度(自社調べ)、僧侶手配サービスは3万〜5万円程度(自社調べ)の定額が中心
- 結壇では提携寺院(静岡県藤枝市・清養寺)の住職が全宗派に対応して供養し、お布施は別途不要。仏壇供養は22,000円(税込)
稲垣 亘佑いながき こうすけ
創業60年の仏壇製造会社の3代目です。仏壇の一部分をそのまま活用し、手のひらサイズの仏壇に生まれ変わらせる結壇(ゆいだん)というサービスをやっています。大切な仏壇の想いと歴史を受け継ぐお手伝いをさせていただきます。
この記事でわかること
- 宗派がわからなくても仏壇じまいを進められる理由
- 宗派を調べたほうがよい場面と、調べなくても進む場面の違い
- 宗派を確かめる当たり先と、どの順で連絡すればよいか
- 調べても特定できなかったときの供養の頼み方と費用の目安
- 供養したうえで、仏壇の一部を手のひらサイズに残す方法
この記事は、実家の仏壇や親から引き継いだ仏壇を前にして、「供養をお願いしたいけれど、うちの宗派がわからない」「間違った作法でご先祖さまに失礼をしたくない」と手が止まっている方に向けて書いています。当店にも同じご相談が毎月のように届きますので、まず結論からお伝えしていきます。
宗派がわからなくても、仏壇の供養も処分も進められます

宗派が特定できないままでも、供養と引き取りの手配は止まりません。宗派を問わずに供養を受け付けている依頼先があり、そうした先では申し込みの段階で宗派を申告しなくても構わないからです。
菩提寺(ぼだいじ)とは、先祖代々のお墓があり、法要をお願いしてきた付き合いのあるお寺のことです。この菩提寺との行き来が絶えている家では、宗派の記憶も一緒に途切れてしまいます。転勤や住み替えで実家を離れた世代にはごく普通に起きることで、恥ずかしいことでも、手落ちでもありません。
「自分の代で家のことがわからなくなってしまった」と申し訳なさそうに話される方は本当に多いのですが、そこで立ち止まるより、手を合わせてきた仏壇にきちんと区切りをつけるほうがご先祖さまへの感謝の表し方として自然だと、当店では考えています。
なお、供養の進め方に全国共通の決まりがあるわけではありません。宗派によって考え方が異なり、「魂抜き」「閉眼供養」という言葉を使わない宗派もあります。ご自身の宗派の正式な進め方は、菩提寺に確認すると確実です。
宗派を調べたほうがよい場面・調べなくても進む場面
まず、目的によって宗派の特定が要るかどうかが変わります。仏壇を手放すだけなら特定は不要で、これから先も法要やお墓の付き合いが続く場合には調べておく意味があります。
宗派を調べておきたい場面
- これから納骨や年忌法要をお願いする予定があり、お墓が寺院の敷地内にある
- 菩提寺との付き合いを再開したい、あるいは檀家としての手続きが残っている
- 新しく仏壇を用意して、本尊や仏具をそろえ直そうとしている
- ご親族の間で「うちは何宗だったか」が話題になっていて、この機会にはっきりさせたい
調べなくても進められる場面
- 仏壇本体の引き取り・処分を頼みたい
- 宗派を問わずに供養を受け付けている依頼先にお願いしたい
- 仏壇の一部を使って、手のひらサイズに作り直したい
仏壇の引き取りや処分そのものは、宗教上の手続きではなく物の運び出しと解体の作業です。ですから、業者に頼む段階で宗派を伝えられなくても差し支えありません。供養についても、後ほど紹介するように宗派を問わずに受け付けている先がありますので、そこで話が止まることはありません。
宗派を確かめる4つの当たり先と、連絡する順番

確かめたい方は、確実さの高い順に当たってください。人に聞く方法が最も早く、物から読み取る方法は補助にとどまります。
| 確かめ方 | 確実さ | 注意点 |
|---|---|---|
| 菩提寺に聞く | 最も確実 | 付き合いが途切れていても連絡してよい。聞くこと自体は失礼にあたらない |
| 親族の年長者に聞く | 高い | 父方の実家筋が手がかりになりやすい。人によって記憶が食い違うこともある |
| お墓の管理者(寺院・霊園)に聞く | 高い | 管理者が不明なら、墓地のある市区町村の窓口に相談する方法もある |
| 仏壇の中・位牌・お墓の文字を見る | 手がかりまで | 単独では断定できない。人に聞く方法と突き合わせて使う |
菩提寺に聞く
お墓を預けているお寺、法事をお願いしたことがあるお寺に心当たりがあれば、そこが一番確実です。「宗派を忘れてしまって」と切り出しづらく感じるかもしれませんが、お寺にとっては日常的な問い合わせで、失礼にはあたりません。電話口で家の名前とお墓の場所を伝えると、過去帳や墓地の記録から確認してもらえることがあります。
親族の年長者に聞く
菩提寺の心当たりがなければ、親や叔父叔母、本家の方にたずねてみてください。法事のときの様子や、お寺の名前、お墓のある土地の話から手繰れることが多いです。家族みんなのご先祖さまのことですから、この機会に聞いておくと、次の代に同じ迷いを残さずに済みます。
お墓の管理者に聞く
お墓が寺院の敷地内にあるなら、その寺院が宗派を把握しています。民営・公営の霊園であれば、管理事務所に使用者の記録が残っています。管理者そのものがわからなくなっている場合は、墓地のある市区町村の窓口に相談すると、記録から手がかりが見つかる場合もあります。窓口での扱いは自治体によって異なりますので、電話で問い合わせてから足を運んでください。
仏壇の中や位牌、お墓の文字を見る
仏壇の中に祀られている本尊と両脇の掛軸の組み合わせ、位牌の有無や記された文字、お墓に彫られた文字は、いずれも宗派の手がかりになります。ただし、これらはこのあと説明するとおり、単独で答えを出せる材料ではありません。
仏壇や位牌から「断定」まではできません

物から読み取れるのは可能性までで、宗派を言い切ることはできません。仏壇店であっても同じで、当店も「写真を見れば宗派がわかります」とは申し上げないようにしています。
理由はいくつかあります。仏壇は買い替えや引っ越しを経ているうちに、当初の中身と入れ替わっていることがあります。中古で譲り受けた仏壇に、後から自分の家の仏具を入れて使っている例も珍しくありません。位牌や過去帳の文字も、地域の習わしや当時のお寺の考え方が反映されていて、読み取り方に幅があります。
過去帳(かこちょう)とは、亡くなった方の戒名や没年月日を記しておく帳面のことです。宗派の手がかりが残っている場合もありますが、記載の様式は書いた寺院や時代によってさまざまで、そこから一つに絞り込めるとは限りません。
ですから、物から得た手がかりは「たぶんこの系統ではないか」という当たりをつける材料として扱い、最終的には菩提寺かご親族への確認で裏を取ってください。写真を見ながらのご相談は当店でも承っていますが、その場でお答えできるのは手がかりの範囲までです。
宗派がわからないまま供養を頼む先と費用の目安

調べても特定できなかった場合は、宗派を問わずに受け付けている先に頼めば供養まで進みます。費用は頼み先によって幅があり、総額を先に決めたい方には定額制の依頼先が向いています。
| 頼み先 | 費用の目安 | 宗派がわからなくても頼めるか | 仏壇本体の引き取り |
|---|---|---|---|
| 菩提寺 | お布施1万〜5万円程度+御車代・御膳料 数千円〜1万円程度(自社調べ) | 頼める(相談の中で宗派もわかる) | 極めて稀。本体の処分は別に手配する |
| 近くの寺院に直接相談 | 同上 | 対応は寺院によって分かれる | 極めて稀 |
| 僧侶手配(お坊さん派遣)サービス | 3万〜5万円程度(自社調べ)の定額が中心 | 宗派を問わず受け付ける先がある | なし(供養のみ) |
| 仏壇店・専門業者に供養と引き取りをまとめて依頼 | 総額2万〜6万円程度(自社調べ) | 手配できる僧侶によって異なる | あり |
| 自治体の粗大ごみ | 数百円〜2,000円程度(自治体により異なる) | —(供養は付かない) | 自分で運び出す |
| 結壇の仏壇処分サービス | 3辺合計のサイズ別8,800円〜79,800円(税込・全国一律)+仏壇供養22,000円(税込) | 提携寺院の住職が全宗派に対応 | あり |
| 結壇のリメイク(作り直し) | 118,000円〜(税込・魂抜き費用込み)+地域別の引き取り費 | 同上 | あり(一部を作り直して手元に残す) |
寺院に直接お願いする場合
菩提寺に心当たりがあるなら、宗派の確認と供養の相談を一度の電話で済ませられます。心当たりがなく、近所のお寺に直接お願いする場合は、受けていただけるかどうかがお寺ごとの判断になります。「檀家ではなく、宗派もわからないのですが」と最初に率直に伝えたほうが、お寺側も答えやすくなります。
お布施は読経の代金ではなく、感謝を形にして差し出すものという考え方が一般的です。そのため決まった金額はなく、目安は1万〜5万円程度(自社調べ)になります。自宅まで出向いてもらう場合は御車代を添えます。御車代とは僧侶の交通費にあたるお礼のことで、会食を設けないときに渡す御膳料とあわせて数千円〜1万円程度(自社調べ)が目安です。
僧侶手配サービスを使う場合
インターネットや電話で申し込むと僧侶が自宅へ来て読経してくれるサービスで、宗派を問わずに受け付けているところがあります。お布施や御車代まで含んだ定額制が多く、3万〜5万円程度(自社調べ)が中心です。対応は供養までなので、仏壇本体の処分は別に手配することになります。
仏壇店・専門業者に頼む場合
供養と引き取りをまとめてお願いできるのが利点です。ここで押さえておきたいのは、閉眼供養(へいげんくよう)を執り行うのは寺院・僧侶であって、仏壇店は僧侶を手配する立場だという点です。依頼の前に、提携している寺院があるのか、読経はどこで行われるのかを確認しておくと、後から「本当に供養されたのだろうか」という迷いが残りません。
結壇では提携寺院が宗派を問わず供養します
結壇では、お預かりした仏壇と仏具を提携寺院の清養寺(静岡県藤枝市)でご供養しており、住職が全宗派に対応しています。宗派をお伺いしないまま進めることもできますので、「調べたけれどわからなかった」という状態のままご相談いただいて構いません。
仏壇処分サービスの料金は3辺合計のサイズ別で全国一律8,800円〜79,800円(税込)、仏壇供養は22,000円(税込)、仏具供養は1箱5,000円(税込)です。引き取り・運送・搬出作業・供養代が含まれていて、お布施は別途不要、追加料金もありません(吊り下げやクレーンを使う特殊作業のみ別途)。小さな仏具や位牌だけであれば、郵送での処分が一律4,800円(税込・120サイズまで・送料はご負担)からご利用いただけます。対応は全国(一部地域を除く)です。
捨てずに、手のひらサイズに作り直して残す選択肢

供養の頼み先が決まっても、「仏壇を丸ごと手放してしまうのは、まだ気持ちが追いつかない」と感じる方は少なくありません。そんなときは、元の仏壇というモノを残したいのか、それとも手を合わせる対象が手元に残れば十分なのかを、いちど分けて考えてみてください。
手を合わせる対象を残したい方には、魂抜きをしたうえで、仏壇の扉や彫刻といった一部を使い、手のひらサイズの仏壇に作り直す方法があります。仏壇のリメイクを手がける店は多くなく、一般的にはオーダーメイドが中心で、相場は30万〜100万円程度(自社調べ)、納期は3ヶ月〜半年程度が目安です。
結壇では料金をパッケージにしており、梅コース(仏壇の一部分を使う部分リノベーション)が四角型118,000円・円背型128,000円(いずれも税込)、納期は約2〜3ヶ月です。引き取り費は地域別に18,000円〜51,000円(税込)で、魂抜きの費用は料金に含まれています。宗派がわからないまま供養から作り直しまで一度に進められるので、頼み先を探し直す手間がかかりません。
ひとつの仏壇から複数個お作りして、ご兄弟やご親族で形見分けすることもできます(2つ目以降は30,000円引き)。中に納める位牌や仏具については、位牌の作り直し19,800円、仏具一式セット59,800円、過去帳の作成5,980円〜といったご用意があり、何を納めたいかをうかがいながら一緒に決めていきます。詳しくは結壇のサービスページとご利用料金のページをご覧ください。実際にご依頼いただいた方の感想はお客様の声にまとめています。
こんな人におすすめ / おすすめしない人
宗派を問わない依頼先(結壇のような専門店)がおすすめの人
- 調べてもわからず、仏壇じまいがそこで止まってしまっている
- 遠方の実家の仏壇で、何度も現地に足を運べない
- 供養と引き取りを一度で終わらせたい
- お布施の金額を自分で判断することに気が重い
- 手放したあとも、手を合わせる場所を手元に残しておきたい
おすすめしない人
- 菩提寺との付き合いが続いている方。宗派の確認も供養も菩提寺にお願いできますし、これまでお世話になった感謝を伝える機会にもなります
- 今後もお墓を守っていく予定があり、宗派をはっきりさせておきたい方。先にお墓の管理者やご親族に確認したほうが、後の法要の相談がしやすくなります
- ご親族の中に「正式な作法で執り行いたい」という意向の方がいる場合。まず宗派を確かめ、そのうえで進め方を話し合ってください
- 供養が済んでいて、本体を安く手放す手段だけを探している方。自治体の粗大ごみが最も費用を抑えられます
よくある質問
Q. 仏壇を買ったお店に聞けば、宗派はわかりますか?
A. 購入時の記録が残っていれば、当時どんな本尊や仏具をそろえたかを教えてもらえることがあります。ただし、その記録から宗派を断定できるわけではありませんし、代替わりや廃業で記録が残っていない場合もあります。手がかりの一つとして当たってみる程度に考えてください。
Q. 親族に聞いたら、人によって違う宗派を答えました。どうすればよいですか?
A. 記憶違いは珍しくありませんので、お墓の管理者に確認して裏を取るのが早道です。お墓が寺院の敷地にあれば、その寺院が把握しています。それでもはっきりしないときは、どちらの話も踏まえたうえでご家族・ご親族で相談して決めることになります。
Q. 仏壇を移動させるだけの場合も、宗派を調べる必要がありますか?
A. 移動そのものに宗派の特定は必要ありません。ただし、動かす前後に供養をどう扱うかは宗派や寺院によって考え方が異なりますので、菩提寺に心当たりがあれば一度たずねておくと、後から気に掛からずに済みます。
Q. 供養をお願いするとき、宗派を伝えずに頼むのは失礼になりませんか?
A. 宗派を問わずに受け付けている依頼先であれば、失礼にはあたりません。申し込みの時点で「わからない」とそのまま伝えてもらって大丈夫です。隠さずに事情を話したほうが、先方も進め方を案内しやすくなります。
Q. 宗派がわからないまま、新しく小さい仏壇を用意しても大丈夫でしょうか?
A. 手を合わせる場所を用意すること自体に差し支えはありません。中に何を納めるかは、位牌や過去帳など今あるものを引き継ぐ形から考えると決めやすくなります。後から本尊をお迎えしたくなった場合に備えて、宗派が判明したときに入れ替えられる形にしておくという選び方もあります。
まとめ
宗派がわからなくても、仏壇の供養も引き取りも進められます。確かめたい方は、菩提寺、親族の年長者、お墓の管理者の順に当たってみてください。仏壇の中や位牌、お墓の文字は手がかりにはなるものの、そこから断定はできませんので、最後は人に聞いて裏を取るのが確実です。
調べがつかなかったとしても、そこで仏壇じまいが止まることはありません。結壇では提携寺院の住職が全宗派に対応して供養しており、宗派をお伺いしないままでもお引き受けできます。供養して手放すことも、一部を手のひらサイズに作り直して残すことも選べますので、まずは結壇のサービスページをご覧のうえ、電話やLINEからお気軽にお声がけください。