
こんにちは。仏壇屋3代目のこうすけです!
古いお札は、受けた神社やお寺に返納してお焚き上げしてもらうのが基本です。費用の目安は無料〜数千円程度(自社調べ)で、遠方で行けない場合や量が多い場合にも、近くの神社への返納や郵送のお焚き上げといった方法があります。
【早わかり】お札の処分の要点
- 古いお札は、受けた神社・お寺の古神札納所(こしんさつおさめしょ)へ返納してお焚き上げしてもらうのが基本
- 返納・どんど焼きの費用は無料〜数千円程度(自社調べ)。どんど焼きは年末年始〜1月15日頃に行われる
- 遠方の神社のお札は、近くの神社に受け付けてもらえるか問い合わせてから納めに行く
- 郵送のお焚き上げ・供養サービスは1箱あたり5,000円〜1万円程度(自社調べ)
- 実家じまいでまとめて出てきたお札は、神社の分とお寺の分を仕分けしてからそれぞれに返納する
この記事でわかること
- お札を手放すタイミングと、ゴミに捨ててよいのかという疑問への答え
- お札の処分方法5つの費用・時期の比較
- 神社のお札とお寺のお札の見分け方と、実家じまいで大量に出てきたときの段取り
- お焚き上げ料の渡し方(白封筒・表書き)などの実務
年末年始にお札を新しくしたい方はもちろん、引っ越しや実家じまいで神棚や仏壇の中から古いお札が出てきて困っている方に向けて、当店の店頭でお客さまにお話ししている内容をそのまままとめました。
稲垣 亘佑いながき こうすけ
創業60年の仏壇製造会社の3代目です。仏壇の一部分をそのまま活用し、手のひらサイズの仏壇に生まれ変わらせる結壇(ゆいだん)というサービスをやっています。大切な仏壇の想いと歴史を受け継ぐお手伝いをさせていただきます。
お札はそのままゴミに捨ててもいい?

結論から言うと、お札は紙や木でできているため、一般ごみとして処分できるという考え方が一般的です。ただ、神社やお寺で受けたものをそのまま捨てるのは抵抗がある、という方が実際には多くいらっしゃいます。
気になる場合は、神社・お寺への返納を選ぶと気持ちに区切りがつきます。一年間見守っていただいたことへの感謝を伝えたうえで手放せるからです。
自宅で処分する場合は、白い紙(半紙)に包み、ひとつまみの塩を添えて出すという慣習が知られています。必ずこうしなければならないという決まりではありませんが、丁寧に手放したい方の気持ちの整理として選ばれている方法です。
お札を手放すタイミング|1年を目安に交換するのが一般的
お札は年末から正月にかけて新しいものに交換し、古いお札は感謝を込めて納めるのが一般的です。「1年で効力が切れる」というより、節目ごとに新しくして気持ちも新たにする、という区切りの習わしと考えるとわかりやすいと思います。
安産祈願や厄除けなどの祈祷札は、願いが叶ったときや、受けてから1年を目安に返納する方が多いようです。
一方、引っ越しや実家じまいで出てきた古いお札は、時期を気にする必要はありません。多くの神社では古神札納所が通年設けられており、何年前のお札でも受け付けてもらえるのが通例です。古神札納所とは、古いお札やお守りを納めるために神社の境内に設けられた場所のことです。
お札の処分方法5つ|費用と時期の比較
お札の処分方法は大きく5つあります。まず費用と時期を一覧で比べてみてください。
| 方法 | 費用の目安 | 時期 | こんなときに |
|---|---|---|---|
| 受けた神社・お寺へ返納 | 無料〜数千円程度(自社調べ) | 通年 | 基本の方法。最も丁寧 |
| どんど焼き(左義長)で焚き上げ | 無料〜数千円程度(自社調べ) | 年末年始〜1月15日頃 | 正月飾りと一緒に納めたい |
| 近くの神社へ返納 | 無料〜数千円程度(自社調べ) | 通年 | 受けた神社が遠方にある |
| 郵送のお焚き上げサービス | 1箱あたり5,000円〜1万円程度(自社調べ) | 通年 | 遠方・多忙・量が多い |
| 自宅で一般ごみとして処分 | 無料 | 収集日しだい | 費用も手間もかけたくない |
1. 受けた神社・お寺へ返納する
最も基本となるのは、お札を受けた神社・お寺に返す方法です。神社なら境内の古神札納所へ納め、お焚き上げしていただきます。
お寺で受けたお札や護符も、受けたお寺に返すのが基本です。宗派が異なるお寺では受け付けていないこともあるため、別のお寺に持ち込みたい場合は先に問い合わせておくと安心です。
2. どんど焼き(左義長)で焚き上げてもらう
どんど焼きとは、正月飾りや古いお札を燃やして年神さまを見送る、小正月(1月15日)頃の行事のことです。大晦日から1月15日頃にかけて、神社や地域で行われます。
正月飾りと一緒にまとめて納められるのが利点です。ただし実施の有無や受け付けている品目は神社・地域によって異なるため、持ち込む前に確認しておくと当日に持ち帰る羽目にならずに済みます。
3. 近くの神社へ返納する(受けた神社が遠方の場合)
旅行先で受けたお札など、受けた神社が遠くて返しに行けない場合は、近くの神社に納める方法があります。多くの神社が古いお札のお焚き上げに応じていますが、よその神社のお札を受け付けるかどうかは神社ごとに判断が異なるため、先に社務所へ問い合わせてから納めに行きましょう。
なお、伊勢神宮のお札である神宮大麻(じんぐうたいま)は、氏神さま(地域の神社)に納めてよいとされています。伊勢まで返しに行く必要はありません。
4. 郵送のお焚き上げサービスを利用する
遠方に住んでいる、量が多い、日中に神社へ行く時間がないという方には、郵送でお焚き上げや供養を依頼できるサービスがあります。費用は1箱あたり5,000円〜1万円程度(自社調べ)で、供養証明書が届くサービスもあります。
お札だけなら、小さな専用キットで手頃に頼める場合もあります。神社に直接郵送で送りたい場合は、受け付けているかどうかを必ず事前に確認してください。
5. 自宅で一般ごみとして処分する
費用をかけずに手放すなら、白い紙に包んで塩を添える慣習を取り入れたうえで、一般ごみとして出す方法もあります。素材は紙や木なので、ごみとして扱うこと自体に問題はないと考えられています。
なお、自治体のごみ分別表に「お札」が品目として載っていることはほとんどありません。素材に応じた区分で出すことになりますが、迷う場合はお住まいの自治体に問い合わせてみてください。
神社のお札とお寺のお札の仕分け方|実家じまいでまとめて出てきたら

神社のお札は神社へ、お寺のお札はお寺へ納めるのが基本です。実家じまいや神棚じまい、仏壇じまいの場面では、神棚から、そして意外と仏壇の引き出しや内部からも、古いお札や祈祷札がまとめて出てきます。当店でも仏壇のお引き取りの際に、中からお札が見つかることはよくあります。
まとめて出てきたときは、次の順番で進めるとスムーズです。
- お札に書かれた名前で仕分ける — 「〇〇神社」「〇〇神宮」とあれば神社の分、「〇〇寺」「〇〇不動」「〇〇大師」などとあればお寺の分です
- 納め先に確認する — 神社の分は近くの神社に、お寺の分は受けたお寺(わからなければ札に書かれたお寺)に、受け付けてもらえるか問い合わせます
- それぞれに返納する — 神社の分とお寺の分を混ぜず、別々に納めます
- 神棚・仏壇本体の整理は別途進める — お札を返納できても、神社やお寺では神棚や仏壇の本体までは受け付けていないことが多いためです
家族が長年手を合わせてきたお札だからこそ、ひと手間かけて仕分けし、それぞれの納め先へ感謝とともに返す。この流れなら、あとから「あれでよかったのかな」と悔いを残さずに済みます。
返納の作法と費用|お焚き上げ料の渡し方

返納そのものに決まった料金はなく、お賽銭やお焚き上げ料として気持ちの金額を納める形が多く、目安は無料〜数千円程度(自社調べ)です。古神札納所に賽銭箱や納め口が設けられていれば、そこに入れれば十分です。
金額を定めている神社や、社務所で受け付ける神社もあります。封筒で渡す場合は白封筒に入れ、表書きは「初穂料(はつほりょう)」または「玉串料(たまぐしりょう)」とします。初穂料・玉串料とは、神社に納める金銭の表書きに使う言葉のことです。
また、お焚き上げできない素材(ビニール袋や厚紙のケースなど)は外すよう案内される場合があります。作法は神社・お寺・地域によって異なるため、迷ったら納め先の社務所や寺務所に確認するのが確実です。
仏壇も一緒に整理する方へ|捨てずに残すという選択肢

実家じまいでお札の返納を終えると、次に向き合うことになるのが神棚や仏壇の本体です。お札は神社・お寺に納められても、仏壇本体は自分たちで手配して整理する必要があります。
このとき、処分する以外に「仏壇の一部を活かして小さく作り直し、手を合わせる場所を残す」という方法があります。結壇(ゆいだん)では、長年お参りしてきた仏壇をお引き取りし、扉や彫刻などの一部を使って手のひらサイズの仏壇にお作り直ししています。お引き取りした仏壇は魂抜きをしたうえで加工します。料金は118,000円(税込)〜で供養代込み、お渡しまでは約2〜3ヶ月です。
1つの仏壇から複数お作りして、兄弟・親族で分け合うこともできます。実家の仏壇を「誰が引き取るか」ではなく「みんなで分けて残す」という形は、家族みんなのご先祖さまだからこそ喜ばれている選び方です。
すでに手放すと決めている場合も、供養からご相談いただけます。詳しくは結壇のサービス紹介とご利用料金をご覧ください。実際にご利用いただいた方の感想はお客様の声で紹介しています。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
処分方法ごとに、合う人・合わない人を整理します。
神社・お寺への返納がおすすめな人
- 感謝を伝えてから手放したい人。気持ちの区切りをつけやすいためです
- 費用をかけたくない人(無料〜数千円程度・自社調べ)
- 初詣や年末年始のお参りとあわせて済ませたい人
郵送のお焚き上げサービスがおすすめな人
- 実家が遠方で、返納のためだけに帰省するのが難しい人
- 実家じまいなどでお札や祈祷札が大量にあり、持ち込みが大変な人
- 供養証明書など、完了の形が残ると安心できる人
自宅での処分がおすすめな人
- 費用も手間もかけずに手放したいと割り切れる人
おすすめしない人
- 「そのまま捨てるのは気が引ける」という感覚が少しでもある人には、自宅での処分はおすすめしません。あとから心残りになりやすいためです
- どんど焼きだけを当てにするのもおすすめしません。時期が年末年始〜1月15日頃に限られるうえ、実施の有無が地域によって異なるからです。通年受け付けている古神札納所とあわせて検討しましょう
よくある質問(FAQ)
Q1. お守りや破魔矢、しめ縄も一緒に返納できますか?
お守りや破魔矢などの授与品も、古神札納所で受け付けている神社が多くあります。しめ縄などの正月飾りは、どんど焼きに持ち込む方が多いです。受け付けている品目は神社・地域によって異なるため、まとめて持ち込む前に社務所へ確認してください。
Q2. 何年も前の古いお札が出てきました。今からでも返納できますか?
できます。古神札納所は通年設けられている神社が多く、年数が経ったお札も受け付けてもらえます。長く手放しそびれていたことを気に病む必要はありません。今日まで家を見守っていただいたと考えて、感謝とともに納めれば十分です。
Q3. 神社へ郵送でお札を送ってもよいですか?
事前確認なしに送るのは避けてください。郵送での返納を受け付けている神社もあれば、受け付けていない神社もあるためです。社務所に問い合わせて可否と送り方を確認するか、郵送対応をうたっているお焚き上げサービス(1箱あたり5,000円〜1万円程度・自社調べ)を利用しましょう。
Q4. 神棚や仏壇の本体も、神社やお寺で引き取ってもらえますか?
お札は返納できても、神棚や仏壇の本体までは受け付けていないことが多いのが実情です。神棚本体の受け入れ可否は神社によって異なるため、個別に確認が必要です。仏壇本体は、供養(僧侶の手配)とあわせて仏壇店や専門業者に相談するのが現実的です。結壇でも、仏壇の引き取りから供養、小さく作り直して残す方法までご相談いただけます。
Q5. 仏壇の中からお札と一緒に位牌や過去帳も出てきました。どうすればいいですか?
位牌・過去帳は、お札とは納め先が異なります。菩提寺(先祖代々のお墓があるお寺)があれば、まず菩提寺に供養を相談してください。菩提寺がない場合は、郵送の供養サービス(1箱あたり5,000円〜1万円程度・自社調べ)という方法もあります。結壇でも仏具・位牌の引き取り供養(1箱5,000円)を承っていますので、仏壇の整理とあわせてご相談ください。